初のF1開催となるポルティマオ。何が起こるかは分からないが「手がかりは持っている」とピレリ

 ポルトガルでは1996年以来となるF1世界選手権が開催される。過去のレースはリスボン郊外のエストリル・サーキットで行われてきたが、2020年は国の南部、アルガルベ地方のポルティマオ・サーキットが会場になる。

 F1レースにとってポルティマオがどういう特性を持つのかはまだ誰にも分からないが、タイヤを供給するピレリは以前GTレースでこのコースを経験済みだ。それでも、あらゆる事態に備えられるよう、保守的な選択肢として、最もハードなタイヤレンジ(C1、C2、C3)を指定することに決めた。

 レースが行われるのは10月だが、ポルトガル南部地域ではまだ摂氏25度を超えるような暖かい日もあるという。

 起伏のあるコースは、15のコーナーとロングストレートで構成されており、なかでも非常に長い右回りの最終コーナー(ガルプ)ではタイヤが路面の力を強く受ける。

 ポルティマオが2009年プレシーズンテストのコースに選ばれた理由のひとつが、特徴の異なるさまざまなコーナーが混在していることだった。ブレーキを強く踏んだ場合にタイヤが受ける、水平方向と、特に強い縦の力への対応が、今後かなり大きな課題となるだろう。どんな新しいコースに臨むときでもおなじだが、フリープラクティスで収集したデータを解析したうえで適正な戦略を構築することがきわめて重要になってくる。

2009年F1プレシーズンテスト セバスチャン・ブエミ(スクーデリア・トロロッソ)
2009年F1プレシーズンテスト セバスチャン・ブエミ(スクーデリア・トロロッソ)

 このコースは14メートルものかなり広いコース幅を持つため、オーバーテイクはしやすくなる。

 また、路面は数週間前に完全に再舗装されている。したがって新しいアスファルトの状態は不明で、以前の路面とは異なる特性を持っている可能性がある。

 ピレリでヘッド・オブ・カーレーシングを務めるマリオ・イゾラは、以下のように述べた。

「今回初めて、ふたつのコース(ポルティマオとイモラ)にまたがるダブルヘッダーが行われる。ハイブリッド時代になってからのF1では初めてになる。まず初めが、グランプリ初開催コースのポルティマオだ」

「F1開催は初めてとなるが、我々はこのコースを以前GTレースとスーパーバイク世界選手権(SBK)で経験しているので、どのような路面特性かの手がかりは持っているつもりだ。壮観なコースで、ドライバーたちはここで走ることを楽しめるだろう」

「ポルティマオはタイヤにとってはかなり厳しい特性を持つコースで、天候が暖かくなれば、それがさらに際立ってくる。だから、我々は最も硬いコンパウンドを3種類持ち込んだ。また、このレースウイークエンドでは、標準的なタイヤ配分への変更も加えた。ドライバーはハードを1セット多く与えられ、変わりにソフトが1セット減る」

「フリー走行2回目では、セッション開始から30分間、2021年用の13インチタイヤを初めて試してもらう予定だ。通常のテストとおなじく『ブラインドテスト』になるため、ドライバーたちは自分が何を試しているのか分からない状態で走ることになる」

2020年F1第8戦イタリアGP マリオ・イゾラ(ピレリ/ヘッド・オブ・カーレーシング)
2020年F1第8戦イタリアGP マリオ・イゾラ(ピレリ/ヘッド・オブ・カーレーシング)
ポルティマオ・サーキットで2015年に開催されたブランパンGTスプリントシリーズ
ポルティマオ・サーキットで2015年に開催されたブランパンGTスプリントシリーズ