シボレーは3Dプリンターをレース活動へ積極活用! 12万km超を走り耐久性を検証

コルベットからシルバラードまで

シボレーはレース活動において、3Dプリンターを積極的に活用している。今シーズンでは、「コルベット C8.R」をはじめ、インディカーやカマロのNASCARマシン、そしてオフロードレースに供するシルヴァラードに至るまで、累計8万マイル(約12万8747km)の走行を重ねてその耐久性を検証してきた。

北米GMのパフォーマンス&モータースポーツ部門副社長、ジム・キャンベルは次のように説明する。

「シボレーは長年モータースポーツと量産車、それぞれの部門で技術のフィードバックをし続けてきました。我々の3Dプリンターに関する技術は一気に加速しています。レーストラックで得られた知見を量産部門と連携することで、3Dプリンターによるパーツを量産車にも導入するための一歩を、さらに押し進めて参ります」

シボレー C8コルベットの3Dプリント部品イメージ

インディカーのV6補機類も3Dプリンター製

最新のコルベットをベースにした「C8. R」は、2020年1月25日のロレックス デイトナ24時間レースでデビュー。各マシンには、3Dプリントした部品を75箇所に採用している。オイルタンクやそのインレットパイプにキャップ、パワーステアリングのポンプ用ブラケット、ヘッドライトユニットなどに使用しており、うち50%はGMが自社内で設計・プリントしたパーツという。2020年シーズン、C8. Rは7つのレースでおよそ8000マイル(約1万2875km)を走行した。

インディカーのマシンでは、エキゾーストシステムなど、V6エンジンまわりに3Dプリント技術を活用している。従来のコンポーネントに比べ、設計の自由度が増すとともにコストの圧縮も実現。2020年6月にテキサス州フォートワースにあるテキサス モーター スピードウェイでようやく開幕したインディカー シリーズより投入し、現在までに6万マイル(約9万6560km)超の走行を重ねている。

シボレー シルバラードのダンパーシールドイメージ

試作開発でモノを言う設計自由度の高さ

オフロードのレーストラックで活躍するシルバラードは、内製の3Dプリント部品を3種類使用。砂漠の厳しい地形からリヤダンパーを守る、カーボンファイバー製のシールドなどを製作した。シルバラードは6つのレースで累計900マイル(約1448km)の走行を記録している。

また、シボレーは2020年のNASCARカップシリーズに投入するマシンを、従来のカマロ ZL1からカマロ ZL1 1LEにアップデートしている。新マシンの開発にあたっては、フルスケールの風洞実験棟を使い空力性能面を徹底的に最適化。ZL1 1LEのボディ開発に際し、使用した3Dプリント試作部品は500種類を超えるという。本番用マシンには、3Dプリンターで製作したギヤの冷却ダクトを採用している。新マシンは27レースを戦い、1万8500マイル(約2万9772km)近く走行した。

3Dプリンターでつくった部品を、モータースポーツという過酷な環境で酷使し、その耐久性を検分するシボレー。強度や信頼性の課題がクリアになれば、量産車への活用の道も一層広がるだろう。