ルノーF1代表、リカルドにオコンと同じPUトラブルが起こることを危惧「警戒すべき兆候が現れていた」

 ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、F1第11戦アイフェルGPの決勝レース中、陣営の緊張感がかなり高まっていたと明かした。エンジントラブルによってエステバン・オコンがリタイアを余儀なくされたため、表彰台を目指して走っていたチームメイトのダニエル・リカルドのマシンにも何かが起きてしまうのではないかと恐れたからだという。

 ルノーは、2016年にワークスチームとしてF1に復帰して以来初めてとなる表彰台をニュルブルクリンクで勝ち取った。リカルド自身は、2018年の第6戦モナコGPでの勝利以来の表彰台となった。

 しかし日曜日の決勝は、ルノーのスタッフとアビテブールにとってまったく気の抜けないレースとなった。チームのエンジニアたちは、22周目にオコンをリタイアに追い込んだパワーユニット(PU)の問題が、リカルドの好調な走りまで台無しにしてしまうのではないかと恐れていた。

 さらにマクラーレンのランド・ノリスが42周目にやはりエンジントラブルからレースを退いたことが、ピットの緊張感を一気に高めた。

「非常に長く感じるレースだった。特に1台がリタイアして以降はそうだったし、信頼性の問題が原因だとすればマネージングディレクターとしてはなおさらだ」とアビテブールは語った。

「ああいうことが起きると、60周を走り切らなくてはいけないというプレッシャーや緊張感が高まる。もともと良い結果が得られそうな日だったし、しかもいくつか警戒すべき兆候が現れていたからだ」

「ここの条件は、マシンにとってかなり厳しいものだったと思う。我々があまり慣れていないものだ。我々は気持ちが高ぶっていたし、緊張感も非常に高かった」

エステバン・オコン(ルノー)
2020年F1第11戦アイフェルGP エステバン・オコン(ルノー)

■「表彰台獲得は、チームが進化したという事実を物語っている」

 日曜日にはルノーの新CEOであるルカ・デ・メオもニュルブルクリンクで観戦していたため、チームにとってはこれ以上ないタイミングで表彰台獲得を達成できたことになる。しかしアビテブールは、ルノーとして待望していた好成績も、単にチームの進化が反映された結果に過ぎないとして以下のように語った。

「タイミングは良かった。しかし今回の表彰台は、単純にチームが進化したという事実を物語っているのだとも思う」

「それは最近の数レースでも一目瞭然だった。マシンは改善され、セットアップもよりうまくいっている。正直にいえばどのコースでもそうだ」

「ただし、ここでは若干心配もしていた。我々としては、これほどダウンフォースが高いコースに戻ってきたのは初めてだからだ。しかし、ここでもやはりうまく機能した」

「だから、これはチームの進化が分かりやすく表れたのだと考えている。ただし、ボッタスがリタイアしたという事情に多少助けられた部分はあった」

「明らかに、我々のマシンは、ごく普通の状況では表彰台に上るだけの力を持てていない。しかし、周囲の状況次第でチャンスができれば、それを確実にものにする力もあるということだろう」

 アビテブールはまた、リカルドが今シーズン末でチームを離れることは決まっているにも関わらず、彼とルノーのクルーたちとの連携が徐々に良くなっていることも強調した。

「ダニエルと、マシン、素晴らしい仕事をしているレースエンジニア、ひいてはチームとの間で、互いのリズムがぴったり合ったような印象がある」

「信頼関係が強くなったこともあるだろうが、単に彼がより良いマシンを得たから、そして彼が自分の思い通りのことをできるようになったからだとも思う。マシンについても、以前と比べればはるかに安定感が高まってきた」

「全体として、互いの連携がうまく取れている印象だ」

2020年F1第11戦アイフェルGP ダニエル・リカルドの3位獲得を祝うルノーチーム
2020年F1第11戦アイフェルGP ダニエル・リカルドの3位獲得を祝うルノーチーム