FIA-F4:待望の2020年シーズンが開幕。富士での3戦は平木が1勝、平良が2勝を上げる

 10月3日〜4日、シリーズ創設6年目のFIA-F4選手権が、富士スピードウェイで開幕。第1戦は平木玲次(HELM MOTORSPORTS F110)が制し、第2戦と第3戦は平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)が連勝を飾った。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた2020年シーズンのFIA-F4選手権。併催のスーパーGTが第5戦富士から有観客試合となるのと合わせ、当初の予定から6カ月遅れて開幕を迎えた。

 前例のない遅い開幕であるだけではなく、全ラウンドが1大会3レースというハードなスケジュールでの開催となるが、エントリー台数は33台に及び、依然として高い注目度をアピールすることとなった。

 3日(土)の8時20分から行われた30分間の公式予選は、ドライコンディションで競われた。ここでトップタイムを記録したのは神晴也(ATEAM Buzz Racing F110)で、セカンドベストタイムでトップは平良。

 このふたりが第1戦、第2戦ともにフロントローに並び、またいずれも3番手には平木がつけることとなった。

 なお、第3戦のグリッドは、第1戦のベストタイム順に決定される。

■第1戦:タイヤを温存した平木が初優勝

 3日(土)の12時30分から第1戦決勝レースが行われ、引き続きコンディションは好天に恵まれた。ポールポジションを獲得した神は「やっと、ここまで来れました! 最終コーナーで近づいて、スリップストリームがゴールラインまで使えて良かったです。もう勝ちたいですね」と語っていた。

神は好スタートを切ったものの、その背後では予選4番手の岩澤優吾(Rn-sports SEIDO-YA)がエンジンストール。背後に並んだ荒川麟(ZAP SPEEDスカラシップ)が避けきれず追突したことで、即座にセーフティカーが導入される波乱の幕開けとなった。

 5周目のリスタート後は、いきなり激しいトップ争いが繰り広げられる。神に平良が襲いかかり、1コーナーでトップに浮上。神は8周目のストレートで、平木にもかわされてしまう。

 その間にリードを広げたかと思われた平良だったが「後半勝負だと思っていたので、タイヤを温存していました」という平木のペースが勝るようになり、13周目の1コーナーで2台が並ぶと、コカ・コーラコーナーでついにポジションチェンジ。

 最終ラップ、野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)、平良、神がポジションを入れ替え合うのを尻目に、平木は逃げ切って嬉しい初優勝を飾ることとなった。「ようやく勝てました。長かったぁ。でも油断しないで、次もしっかり決めていきたいです」と平木。

2020シーズン第1戦を制した平木玲次(HELM MOTORSPORTS F110)
2020シーズン第1戦を制した平木玲次(HELM MOTORSPORTS F110)
2020シーズン第1戦を制した平木玲次(HELM MOTORSPORTS F110)
2020シーズン第1戦を制した平木玲次(HELM MOTORSPORTS F110)

■第2戦:平良がポールポジションから逃げ切る

 続いて3日(土)の16時から第2戦決勝レースがスタート。ポールポジションからスタートする平良は「チームメイト同士、スリップストリームを使い合っていい場所を取れました。もう勝ちたいです。今年は結果を残す年なので、1位を獲りたいと思います」と語っていたが、そんな強い思いを表すかのように好スタートを切って、逃げの体制に入る。

 その平良に唯一食らいついたのが、5番手スタートの荒川。第1戦はスタート直後にリタイアを喫した荒川だったが、メカニックの必死の作業によってグリッドに着くことを許され、さらに絶妙のスタートで一気に3番手に浮上。2周目には神を捕らえて、2番手に躍り出る。

 しかし、荒川が時に勝るペースで走るも、平良はオープニングラップに築いたリードを最後まで守っており、プレッシャーをかけるまでには至らず。優勝は平良、2位に荒川、3位は平木の猛攻を、最後まで抑え切った野中が獲得した。

 レース後、平良は「ずっと一定の間隔で後ろがいたので、すごくレースが長く感じられました。自分の走りができて、ミスすることなく走れたので最高です。これでやっと肩の荷が下りました」と語っている。

平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)
平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)
2020 FIA-F4選手権 第2戦の表情台
2020 FIA-F4選手権 第2戦の表情台

■第3戦:平良が4番手スタートから連勝を決める

 4日(日)に行われた第3戦決勝レースは、平木がポールポジションを獲得し、野中、神、平良というグリッド順に。スタートではポールポジションスタートの平木が、クラッチミートは良かったものの、その後の加速が鈍り、1コーナーでは神とあわや接触という光景が。

 これで野中がトップに立つも、2周目の1コーナーで平良が逆転。終盤には神と平木を振り切って、チームメイト同士でバトルを演じるも、最後まで平良は逆転を許さなかった。

 第2戦、第3戦と連勝を飾った平良は「昨日、初めてトップを走って、慣れたんだと自分でも思います。途中大失敗もあったんですが、次の周には修正できましたし。このまま自信持って、連勝していきたいと思います」と語った。

 混走のインディペンデントカップでも激しいトップ争いが繰り広げられ、第1戦では仲尾恵史、第2戦では斎藤真紀雄、そして第3戦ではYUTAKA TORIBAがトップチェッカーを受け、3人が優勝を分け合うかたちとなった。

 次戦は10月23日~25日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにて第4戦〜第6戦が開催される。

平良響と野中誠太によるTGR-DC RSトムススピリットF4同士のポジション争い
平良響と野中誠太によるTGR-DC RSトムススピリットF4同士のポジション争い
平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)と片岡龍也
平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)と片岡龍也