アルピーヌ、2021年シーズンからWEC/ル・マン24時間のトップカテゴリーに参戦。トヨタの牙城を崩すか?

アルピーヌ・エンデュランス・チームとしてLMP1を開発

現在、「ルノーF1チーム」としてF1に参戦するルノーは、2021年シーズンから「アルピーヌF1チーム」に名称を変更。さらに2021年の世界耐久選手権(WEC)のトップカテゴリーにも「アルピーヌ・エンデュランス・チーム」としてワークス参戦することを発表した。2013年シーズンからLMP2マシンでWECに参戦するアルピーヌが、ついにLMP1マシンでトップカテゴリーへの挑戦をスタートすることになる。

ルノー傘下のブランドとして「A110」で復活を果たしたアルピーヌは、耐久レースやラリーなどを中心に活動を続けてきた。耐久レースでは、フランスのレーシングチーム「シグナテック(Signatech)」と提携し、2013年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦。初年度にドライバーズタイトルとチームタイトルを獲得した。2015年からはWECにステップアップし、2度のシリーズタイトル、3度のル・マン24時間制覇を達成している。

この素晴らしい戦績をふまえ、アルピーヌはWECのトップカテゴリーであるLMP1にステップアップすることを決め、2021年の参戦に向けてLMP1マシンを開発。この結果、アルピーヌはF1とWECというFIA世界選手権に参戦する唯一の自動車メーカーとなる。また、A110カップ、GT4、ラリーなどのカスタマープログラムも充実させていく。

LMP2カテゴリーへの参戦を続けてきたアルピーヌ

LMP2同様にオレカ製シャシーにギブソン・エンジン搭載

WECとル・マン24時間レースのプロモーターであるACO(フランス西部自動車クラブ)は、2021年シーズンから新たにハイパーカー規定を導入。現在、WECに参戦するトヨタはすでにハイパーカーを発表しているが、引き続きLMP1マシンの参戦も認められており、両規定のマシンによる公平なバトルが展開されるよう、BoP(バランス・オブ・パフォーマンス:性能調整)の採用を決めている。

それを受けてアルピーヌは、LMP2でも長年協力関係にあるオレカのシャシーと、ギブソン・テクノロジーのエンジンをベースにしたLMP1のプロトタイプを開発。オレカとシグナテックの技術力を結集し、さらにF1チームからの技術的なフィードバックも検討されている。

今後、1ヵ月以内に、アルピーヌ・エンデュランス・チームはテストプログラムの開始に先立ち、LMP1マシンのプロトタイプ、カラーリング、ドライバーラインナップを発表する予定となっている。

アルピーヌのマネージングディレクターを務めるパトリック・マリノフは、WECトップカテゴリー参戦について、以下のようにコメントした。

「アルピーヌのDNAにはモータースポーツへの情熱が刻まれています。つまり、モータースポーツとは切っても切れない関係にあるのです。2013年からの耐久レースへの復帰は、長い“冒険”の始まりでした。世界のトップチームと戦って8年間に渡って成功を収めた後、F1と同様にプレミアカテゴリーでコンストラクターズに挑戦します。新たなステップへと踏み出す時がきたのです」

「2021年の規定変更により、アルピーヌは技術的なノウハウとレース経験を、トップカテゴリーで発揮することが可能になりました。私たちは手強いライバルに戦いを挑み、モータースポーツで素晴らしい成果を挙げてきたアルピーヌの歴史に、新たなページを綴ります。そして、最高峰のカテゴリーにおいて、フランスの色を打ち出していきたいと考えています」