「スポーツ走行を中心に20万キロ以上を走り続けるBNR34」コンディションキープの秘訣は老舗の徹底的なメンテ&チューニング!

フジムラオート流のRB26DETTメンテ&チューンが長持ちの秘訣!

走りのアップデートを重ねて死角なしの完熟形へと導く

サーキットでもストレスフリーな最強ストリート仕様をコンセプトに、第二世代GT-Rの走りを精力的に煮詰めてきたフジムラオート。ここで登場するBNR34は、そのデモカーと歩調を合わせながら進化を続けるユーザーチューンドだ。

新車からコツコツとステップアップを重ねるマシンは、デモカーが走り込みで得たノウハウを積極的に吸収しつつ、サーキット主体の一台へと成長。今では、岡山国際サーキットで1分41秒台をマークするほどまでに戦闘力を高めている。

速さを引き出すノウハウはデモカーから吸収するものの、その中身は単なるレプリカ仕様ではない。走り込んで不満に感じたポイントを対処しつつ、タイムアップへの最適解を常に注入。オーバーホールのタイミングで仕様変更を重ねてきた3基目の心臓部は、高回転域だけでなく、タイトセクション攻略に必要な中間域の厚みも増せた2.8Lスペックとしている。

タービンはレスポンスとハイパワーの両立を目指してGTX4088Rをセット。ブースト1.9キロで750psを発生させる。フジムラオートではストリートユースまでカバーすべくVカムを提案したが、スポーツ走行には不要で、トラブル要素を増やしたくないとオーナーは判断した。

パワステベルトのトラブルでダメージを受けるケースが多かった樹脂カバーのクランク角センサーは、BNR32の金属製カバーへと変更。クーリングも含め、高めたポテンシャルをいかに安定発揮させるかに拘っている。

快適性を犠牲とする軽量化は一切施していないが、タワーバーやマフラーといったポイントでは軽さも重視。カーボンボンネットやカーボントランクもそうしたスタンスからのチョイスだ。

 

フットワークは乗り心地よりも、ハンドリングとトラクションにウエイトを置いてセットアップ。ブッシュやアーム類はコンディション低下時にアップグレードさせてきた。車高調はアラゴスタ・タイプSで、スプリングにはスウィフト(F20kg/mm R20kg/mm)を組み合わせている。

ミッションはオートギャラリーヨコハマのゲトラグコンプリート。3度目のリフレッシュに取り組もうとしたアクティブLSDは生廃となったため、機械式LSDを投入(F:クスコタイプRS R:OS技研スーパーロックLSD)している。フロント重視のLSDセッティングをアテーサコントロールでアジャスト。

最強ストリート仕様というスタンスから、内張りやリヤシートなど快適装備はオールキープ。20万km走行でヤレが強く感じるようになったボディは、サイトウロールケージの9点式ロールケージで締め上げている。

サーキットメインゆえ、タイヤは普段からアドバンA050をマッチング。Zチューンフェンダーで295/30R18を与えるが、295/35R18でサイドウォールの有効活用がタイムアップの鍵になると思案中だ。ホイールには、ボルクレーシングTE37SL(11J×18+18)をセットする。

なお、注目すべきは19年目&20万kmに達しつつ、スポーツ走行をメインとしながらトラブルフリーなコンディションの高さだろう。これは走行前の油脂類全交換、走行後のマシンチェックという徹底した姿勢が成せる技で、チェック時に見つかった不安ポイントは即対処。生産廃止となってしまった部分はチューニングパーツでカバーするため、意識せずとも死角なしの完熟形へ導かれていくというわけだ。

コンマ1秒を削ぎ落とすことへ拘りつつ、空力チューンは必要最小限とし、快適装備もキープしてストリートユースが問題なく行なえるハイスペック。速さ、コンディション、快適性…と、トータルで追求していくことこそが第二世代GT-Rで目指すべき道と、その仕上がりレベルの高さから強く感じさせられた。

●取材協力:フジムラオート 京都府京都市南区上鳥羽卯ノ花65 TEL:075-661-9393

フジムラオート

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