ハミルトン「過去最大の困難を乗り越えポールをつかんだ」予選後の審議でも処罰なし:メルセデス【F1第10戦】

 2020年F1ロシアGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンはF1キャリア96回目、今季8回目のポールポジションを獲得した。

 FP3では1分33秒279でトップ、予選Q1では1分32秒983で2番手だった。Q2では最初のアタックラップがトラックリミット違反により取り消され、2回目のアタックをスタートした時にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がクラッシュし、予選は赤旗中断に。ハミルトンは最初の2回のランをミディアムタイヤで行ったが、赤旗再開後の約2分で確実にタイムを出すために最後のアタックではソフトタイヤを装着、1分32秒835で4番手となり、無事Q3に進出を果たした。Q3では1分31秒304というソチ・オートドロームの新ラップレコードを記録し、ポールポジションをつかんだ。

 ハミルトンは、予選中にターン2でコース外にはみ出した際に指定されたとおりのコース復帰の仕方をしなかったとして、スチュワードの審議対象になった。しかしスチュワードはハミルトンとチーム代表に事情聴取を行い、ビデオにより分析した後、そのラップタイムは取り消されており、ハミルトンはアドバンテージを得ていないことも考慮し、ペナルティを科さないことを決めた。ただし、決勝で同様の行動をとったドライバーには、5秒加算のペナルティを科すと強調している。

2020年F1第10戦ロシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得
2020年F1第10戦ロシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得

■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
ルイス・ハミルトン 予選=1番手
 記憶にある中で、最も厳しい予選のひとつだったと言える。一日中、生きた心地がしなかった。もっとずっと悪い結果になる可能性があったなかで、冷静さを保ってくれたチーム全員に、心から感謝している。

 Q2はとてつもなく大変だった。1回目のアタックラップは、最終コーナーでトラックリミットを超えたために、タイムが抹消になってしまった。チームの指示で、給油して新しいタイヤに交換するためにピットに戻り、2回目のアタックラップに入ったところで、赤旗が出た。

(セッション再開後)最後のアタックラップに入れるかどうか、時間がかなりぎりぎりだった。最終セクターで何台かのマシンを追い抜いたものの、ルノーの後ろでタイムを失った。ボノ(ピーター・ボニントン/ハミルトン担当エンジニア)が「行け、行け、行け」と言うのが無線で聞こえて、僕は必死でラインを越えた。

 いろいろなことが起きているなか、なんとか落ち着いて、集中しなければならなかった。バルテリ(・ボッタス)は今週末ずっと強力だったから、彼に勝つためにQ3では絶対にいいラップを走る必要があったんだ。

 Q3最初のラップはとてもうまくいった。これを上回ることは難しいと思ったが、2回目のアタックラップでわずかながらタイムを削ることができた。

 ポールポジションを獲得することができてうれしい。でもここはポールシッターにとって最悪のコースかもしれない。最初のブレーキングゾーンまで長いストレートがあるから、ターン2まで厳しい戦いになるだろう。

 困難なレースになると思う。僕はソフトタイヤでのスタートになるからね。ソフトはスタートには適しているが、最初のスティント全体を考えると、最悪のタイヤだ。

 今夜、レースに向けて最適なアプローチをじっくりと探ってみるよ。