WorldRX第5・6戦:世界王者経験者が勝利をシェア。電動戦は『シトロエンC3 ERX』が初優勝

 前戦に続き週末ダブルヘッダー・ラウンドとなったWorldRX世界ラリークロス選手権の第5戦、第6戦が9月19~20日にラトビア・リガのビチェルニエク国際スポーツベースを舞台に開催され、土曜は2017年、18年王者ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI RXスーパーカー/クリストファーソン・モータースポーツ)が、日曜は2016年の王者マティアス・エクストローム(アウディS1 RXクワトロ/KYBチームJC)が勝利し、世界王者経験者が勝利をシェアしている。

 併催イベントとして開催された電動車両による選手権『Projekt E(プロジェクトE)』では、フランス出身のシリル・レイモンドが『シトロエンC3 ERX』に初優勝をもたらした。

 2020年のシーズン開幕が大幅に遅れたWorldRXも、変則的シーズンを強いられ週末ダブルヘッダーでの開催が続くなか、ラトビアの初戦を制したのは地力に勝る実力派ドライバーたちとなった。

 合計4回の予選ヒートで速さを見せTQ(top qualifier)となったのは、前戦ラウンド4勝者のニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20 RXスーパーカー/GRXタネコ)だったが、セミファイナル1を制したのは2016年シリーズチャンピオンのエクストローム。同じく予選ヒートでは総合2位にとどまったクリストファーソンもセミファイナル2で勝利し、最終ヒートはこのふたりの直接対決構図となった。

 ここで先手を取ったクリストファーソンは、6周のファイナルを通じて1度も先頭を明け渡すことなくトップチェッカーを受ける。シリーズ復帰を決めた2020年シーズンで早くも3勝目を飾り、2位にはジョーカーラップ戦略で追いすがったエクストローム、3位には弟ケビンとニクラスを仕留めた2019年王者ティミー・ハンセン(プジョー208WRXスーパーカー/Team Hansen)が入り、表彰台全員が直近4シーズンのタイトル獲得経験者という壮観なリザルトとなった。

「Q2とQ3では苦労してマシンのベストな走りを引き出すことができなかったから、この勝利はとても良い気分だ。セミファイナルに向けたセットアップと同時に、フレッシュなタイヤセットを温存しておいたことが有利に働いた」と振り返った、勝者クリストファーソン。

初日第5戦予選ヒートでは総合2位にとどまったヨハン・クリストファーソンもセミファイナル2で勝利し決勝へ
第5戦の表彰台は、全員が直近4シーズンのタイトル獲得経験者という壮観なリザルトとなった
日曜の第6戦は、一晩掛かりでセットアップ変更を施したKYB Team JC勢が躍進を見せる

■6戦目にしてクリストファーソンが今季初の予選ヒート未勝利に

 一方、翌日に向けて一晩掛かりでセットアップ変更を施したKYBチームJCは、その努力が実ったか日曜の第6戦で2台揃って快走を披露。エクストロームが3回の予選ヒートのうちふたつを制し、Q3ではチームメイトのロビン・ラーソン(アウディS1 RXクワトロ)が首位に立つなど、今季初めて選手権首位クリストファーソンを“予選ヒート未勝利”の結果に追い込むチャージを見せた。

 セミファイナルとファイナルに向け、前日同様フレッシュタイヤを温存する戦略で臨んだクリストファーソンは、セミファイナル2を制して決勝へと駒を進めるも、この日の最速マシンであるアウディS1 RXクワトロを仕留めることはできず。エクストロームがキャリア通算12勝となるシーズン2勝目を飾り、2位クリストファーソン、そして3位に今季初ポディウムのラーソンが続くリザルトとなった。

「今日はスタートこそが勝利の鍵だったが、セミファイナルでロビン(・ラーソン)が2番手に入ってくれたことが、決勝での戦いを優位に進める重要なポイントになった。ホーリエスでの勝利も素晴らしかったが、今日は1日を通じて最高の状態が持続できたよ」と、喜びを語ったエクストローム。

 その開幕戦ホーリエス以来の開催となった電動ラリークロス選手権『プロジェクトE』の第2戦は、シリーズ初見参となったSTARD製の『シトロエンC3 ERX』が躍動。

 本来、開幕ではシトロエンのファクトリー契約ドライバーでもあるマッズ・オストベルグの手でデビューを果たす予定だったが、諸事情により参戦自体が見合せとなり、このラトビア戦で晴れてお披露目の運びに。

 そのステアリングを握ったフランス出身のシリル・レイモンドは、予選Q1こそ同じくSTARD製の『フォード・フィエスタERX』に乗る地元のヤニス・バウマニスに首位を譲ったものの、日曜のファイナルではフィエスタを抑えて勝利。電動シトロエンにデビューウインをプレゼントする大役を果たした。

 続くWorldRX第7戦、第8戦も同じ週末のダブルヘッダーが予定され、おなじみスペイン・バルセロナで10月17~18日の開催が決まっている。

マティアス・エクストロームがキャリア通算12勝となるシーズン2勝目を飾っている
この第2戦でいよいよ投入された『シトロエンC3 ERX』は、フランス出身のシリル・レイモンドの手に託された
この結果『Projekt E』第2戦の結果、イギリス出身の女性ドリアバー、ナタリー・バラットが選手権首位に立っている