ピエール・ガスリー 予選後インタビュー:セッティング変更が逆効果「チームとして、完璧な仕事ができなかった」

 先週の劇的な初優勝から一転、ムジェロで行われた第9戦トスカーナGPの予選はまさかのQ1敗退に終わった。その原因についてガスリーは具体的な言及こそしなかったものの、「今までやったことないようなミスを、僕らは犯してしまった」と言う。直前のフリー走行3回目(FP3)までは絶好調だっただけに、予選に向けてのセッティング変更が裏目に出たことは想像に難くない。

 一方でガスリーは、初優勝後さらに大きな話題となっているレッドブル復帰の可能性についても、存分に語ってくれた。

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──Q1敗退直後、無線でずいぶん汚い言葉を吐いてました。

ピエール・ガスリー(以下、ガスリー):(苦笑)すごくガッカリしたからね。1週間前に優勝して、今度はこれだろ。そりゃあ、叫びたくもなるよ。今シーズン、今までやったことがないようなミスを、僕らは犯してしまってね。中団グループはただでさえタイムが接近しているから、ほんのわずかなミスがものすごく大きなダメージになる。

──最終コーナーからの立ち上がりで、デプロイが切れたことが原因ですか?

ガスリー:それもあるけど、せいぜいコンマ1秒ほどのロスだと思う。それでももちろん、大きいんだけどね。でもそれ以上に、FP3から予選にかけて、車体セッティングを大きく変えたんだ。それが結果的に、正しい方向性じゃなかった。軽いマシンだと、まったくグリップがなくなってしまった。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

──「僕らがミスを犯した」の「僕ら」とは? あなた自身? それともチーム?

ガスリー:誰か特定の人のミスというわけじゃない。チームとして、完璧な仕事ができなかったということだ。いくつもの小さなミスが重なってね。僕のアタックラップ自体は、ごく真っ当なものだった。

──未知のサーキットで、十分なデータがなかったことも影響しましたか?

ガスリー:それはあるだろうね。それでも十分なシミュレーションを重ねたかいがあって、フリー走行では十分な速さを最初から発揮できた。ところが軽タンクでの一発アタックでは、そういうわけにはいかなかった。

──ムジェロの高速コーナーを全開で抜けていくのは、ドライバーとしては無常の喜びだと思います。一方でこの区間では、ドライバーの腕の差が出にくく、タイム差も出ないのではないですか?

ガスリー:その通りだね。高速区間を全開で駆け抜けるのは、F1マシンの強大なダウンフォースを一番感じる時で、本当に楽しい。でもタイム的には、スパ・フランコルシャンのオールージュみたいなもので、ほとんど違いは出ないね。

■「レッドブルのことはあまり考え考えないようにしている」

──先週の初優勝後、「レッドブルに復帰できる準備はできている」とコメントしていました。今日の予選結果が、復帰に影響を与える可能性は?

ガスリー:レッドブルのこととか、そういうのはあまり考えないようにしている。今はとにかくアルファタウリ・ホンダで、最善の結果を出すことだけに集中しているからね。レッドブルの上層部の人たちとも、その種の話は一切していない。

──ホンダはレッドブルとアルファタウリを、同等のワークスチームとして扱っています。一方でレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、「アルファタウリはもはやジュニアチームではなく、姉妹チームだ」と発言している。アルファタウリが今後、レッドブルと互角の戦闘力を発揮する可能性もあるのでは?

ガスリー:もちろんコンスタントにトップ争いできることが、アルファタウリの望みだよ。ただそのためには1年や2年ではなくもっと長い時間が必要だし、今以上の設備投資も求められる。

──とはいえあなたの今後の選択肢としては、アルファタウリ・ホンダで頂点を目指すこともあるのではないでしょうか?

ガスリー:いい質問だね。その可能性は、十分にあると思う。ずっと一緒にやって来た彼らと頂点に立てたら、それは最高だ。考えるだけで、興奮するね。

 でもレッドブルグループのなかでレッドブルが上にいるのは、厳然たる事実だからね。シーズン真っ最中の今は、そういう長期的なことはあまりちゃんと考えられない。

2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)