スーパーGT:第4戦もてぎの参加条件発表。JAF-GT300はスピード削減も給油を早く

 9月5日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、9月12〜13日にツインリンクもてぎで開催される第4戦『FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE』について、各車の参加条件について発表した。各車はレースに参戦するにあたり、この参加条件に従い性能を調整する。

 さまざまな車両が参戦するスーパーGTでは、すべての車両について性能均等化のため、性能調整措置が実施される。この調整は特定の車種、または特定の競技車両に対して不定期に実施することができるが、事前に告知され、各車はその性能調整が記された参加条件に従いレースウイークに臨むことになる。

 まず、GT500クラスは2020年からは新たなクラス1規定に則って3メーカー同一条件で車両が製作されているため、GT500に関する参加条件はひさびさに条文はない。昨年に続き『燃料補給装置 流量リストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される』という項目だけが記されている。

 GT300クラスについては、JAF-GT300、JAF-GT300マザーシャシー、そしてFIA GT3という3種類のマシンが参戦するが、それぞれについて参加条件が記載される。

 JAF-GT300車両については、今回変更が加えられている。まず2台のトヨタ・プリウス、トヨタ・スープラについては+25kg、そしてスバルBRZについては+15kgのBoP重量が加えられ、それぞれ車重が増やされている。またJAF-GT300マザーシャシーは、BoP重量がこれまでの+50kgから+60kgに変更された。

 それぞれ車重が重くなる一方で、4台のJAF-GT300については、燃料補給装置の流量リストリクターが適用されないことになった。これはタイヤ四本交換が義務づけられた第2戦富士以来の措置となる。またJAF-GT300マザーシャシーも燃料補給装置の流量リストリクターの内径が27.5mmから31.2mmに変更された。つまり、これらのマシンはピットストップの給油時間が早くなる。

 これらの変更は、おそらく第3戦鈴鹿のレース展開が影響していると推測される。たとえばJAF-GT勢は予選では、31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTがポールポジションを獲ったものの、レースではセーフティカーでマージンを築けず、ピットストップでの給油時間が影響し、順位を落としている。速さとピットストップ時間でGT3勢との均衡化を図ろうという意図が見てとれる。

 FIA GT3車両については、今季もGTワールドチャレンジ/インターコンチネンタルGTチャレンジを運営するSROモータースポーツ・グループとの提携のもと提供された数値が採用される。この数値は、開催コースの性格によって都度変更されるものだ。2019年のもてぎ戦と比べると、5kgほど重い車種が数車種いる。

2020 スーパーGT第4戦『FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE』参加条件

II GT300クラス
JAF-GT300

競技車両 最低重量 エアリストリクター径 BoP 重量 備考
トヨタ・プリウス#30 1200kg 29.67mm x2 +25kg HYBRID 重量:無し(非搭載)
トヨタ・プリウス#31 1200kg 30.27mm x2 +25kg HYBRID 重量:+51.0kg
スバルBRZ 1150kg None +15kg 過給圧は別表参照
トヨタ・スープラ 1200 ㎏ 29.67mm x2 +25kg

*1 2020年JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
*2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
*3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
*4 下図の燃料補給装置流量リストリクター(内径27.5mm)は適用しない 。

JAF-GT300マザーシャシー

競技車両 最低重量 エアリス径(1個) エアリス径(2個) BoP 重量 備考
トヨタ86 MC 1100kg 40.00mm x1 28.29mm x2 +65kg
ロータス・エヴォーラMC 1100kg 40.00mm x1 28.29mm x2 +65kg

*1 2020年JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
*2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
*3 燃料補給装置流量リストリクター(内径31.2mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。

FIA GT3

競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリス径 最低地上高 給油リス 備考
ホンダNSX GT3エボ GT3-047 1260kg +55kg 1315kg None F:66mm / R:66mm 35mm
アストンマーティンAMRバンテージGT3 GT3-051 1285kg +15kg 1300kg None F:53mm / R:53mm 35mm *5
アウディR8 LMSエボ GT3-038 1235kg +60kg 1295kg 2x 40mm F:65.5mm / R:128mm 31mm *4
BMW M6 GT3 GT3-043 1290kg +30kg 1320kg None F:93mm / R:93mm 36mm
ランボルギーニ・ウラカンGT3 2019 GT3-040 1230kg +75kg 1305kg 2x 39mm F:70mm / R:128mm 30mm *4
レクサスRC F GT3 GT3-046 1300kg +15kg 1315kg 2x 38mm F:90mm / R:280mm 33mm
メルセデスAMG GT3 GT3-042 1285kg +40kg 1325kg 2x 34.5mm F:81mm / R:87mm 33mm Lambda Min 0.91
ニッサンGT-RニスモGT3 GT3-048 1285kg +25kg 1310kg None F:124mm / R:165mm 34mm
ポルシェ911 GT3 R GT3-050 1230kg +30kg 1260kg 2x 41.5mm F:70mm / R:124mm 30mm *5

*1 FIA GT3はFIAが指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
*2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2020年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2第3-2図『流量リストリクター』の形状を維持しなければならない。
*3 搭載する追加ウェイトは、2020年国際モータースポーツ競技規則付則J項257A条第4.3項に従って搭載しなければならない。
*4 クロンテックRFC-88 K-SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のクロンテック製リグを使用する場合、28mmとする。
*5 クロンテックRFC-89を使用する場合の数値を上表は示す。その他のクロンテック製リグを使用する場合、28mmとする。

最大過給圧

スバルBRZ
GT300
アストンマーティン
AMR
バンテージGT3
ホンダNSX GT3 ニッサンGT-R
ニスモGT3
BMW M6 GT3
エンジン回転数[rpm] 過給圧レシオ
Lambda
過給圧レシオ
Lambda
過給圧レシオ
Lambda
過給圧レシオ
Lambda
過給圧レシオ
Lambda
4000 1.54@0.91 1.87 @0.88 1.94 @0.88 1.78@0.92
4250 1.83@0.92
4500 1.66 @0.91 1.93 @0.88 1.93 @0.88 1.86@0.92
4750 4.11 @0.92 1.91@0.92
5000 4.04 @0.92 1.77@0.91 1.96 @0.88 1.92 @0.88 1.94@0.92
5250 3.85 @0.92 1.96@0.92
5500 3.64 @0.92 1.81 @0.91 1.97@0.88 1.89 @0.88 1.96@0.92
5750 3.45 @0.92 1.96@0.92
6000 3.23 @0.92 1.82 @0.91 1.99@0.88 1.85 @0.88 1.93@0.92
6250 3.06 @0.92 1.90@0.92
6500 2.93 @0.92 1.81 @0.91 2.00@0.88 1.81 @0.88 1.75@0.92
6750 2.85 @0.92 1.80 @0.91 1.66@0.92
6900 1.79 @0.88
>/ 7000 2.70 @0.92 1.78 @0.91 1.99@0.88 1.51 @0.88 1.62@0.92
>/ 7250 2.53 @0.92
>/ 7500 2.39 @0.92 1.97 @0.88
8000
8100

上記過給圧は過給圧レシオであり、GTAが公示する基準大気圧に上記レシオをかけて最大過給圧が決定される。
チームは各イベントにおいてGTAが発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTAロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms以上、規定過給上限値より+15mbarを記録した場合、審査委員会に報告される。
規定過給圧に対し、線形補間を適用する。