ELMS第3戦:好調ユナイテッドAS、タイヤ選択で順位落とすも最終盤に逆転し3連勝

 8月29日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第3戦『ル・キャステレ240』の決勝レースがフランス、ポール・リカールで行われ、ポールポジションを獲得したユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン(フィル・ハンソン/フィリペ・アルバカーキ組)がトップチェッカー。前戦スパに続き2連勝を飾り、チームの連勝を“3”に伸ばしている。

 開幕戦以来、今季2度目のポール・リカール戦は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症のパンデミックによる影響で開催がキャンセルされたバルセロナ・ラウンドの代替レースとして実施された。

 決勝は小雨が降るコンディションのため、セーフティカー(SC)先導でのスタートに。2周のSCラン後に実質的なスタートが切られると、前日の予選でポールポジションを奪った22号車オレカが2番手以下を引き離しにかかる。
 
 0.010秒差でポールを逃し2番手スタートとなったGドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソンは、デュケイン・チームの30号車オレカ07に先行を許し3番手に順位を下げた。

 路面が徐々に乾き出すと、多くのチームがマシンをピットに呼び寄せ、タイヤをウエットからインターミディエイトにスイッチしてコースに出していく。そんななかユナイテッド・オートスポーツは22号車と32号車オレカ両車でスリックタイヤに交換する賭けに出る。

 しかし、路面が完全に乾くと読んだチームの判断とは裏腹にコンディションは好転せず。これによりユナイテッド勢はクラス最後方まで順位を落としてしまう。その一方、スタート直後に順位を落としていたGドライブは、レース中盤にトップに浮上し独自の戦略を展開しながらリードを築いていく。

Gドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソン
Gドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソン

 スタートから3時間を迎える間際、すっかり日が落ちたなかでLMP3カー同士が接触。これに巻き込まれたアルガルベ・プロ・レーシングの24号車オレカ07が横転してタイヤバリアに激突するクラッシュが発生した。幸いドライブしていたロイック・デュバルは無事だったが、レースはふたたびSCが導入されることとなった。

 チェッカーまで残り50分でレースが再開。直後にLMP2チームの多くが最後のピットストップを行うが、Gドライブは燃料補給だけのストップを選択して、後続に30秒近いリードを保ってコースに復帰した。
 
 しかし、これをユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカが猛追。みるみる内にギャップを詰め、フィニッシュまで20分を切った段階では3分間で差が8秒から4秒にまで縮まった。そしてレース残り10分を切ると2台はテール・トゥ・ノーズの状態に。
 
 そしてラスト4分、ミストラルストレートで、アルバカーキがジャン-エリック・ベルニュ駆る26号車アウルスを逆転。そのまま22号車オレカがトップチェッカーを受けGドライブは2.6秒差の2位、3位にはグラフの39号車オレカ07がトップから12秒差でフィニッシュした。

 LMP3クラスはリアルチーム・レーシングの8号車リジェJS P320・ニッサン(エスティバン・ガルシア/デイビッド・ドゥルー組)が優勝。LMGTEではスピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evo(ダンカン・キャメロン/マシュー・グリフィン/アーロン・スコット組)がクラス優勝を飾っている。
 
 全5戦で争われる2020年シーズンのELMS。次戦第4戦は10月9~11日、イタリアで行われるモンツァ4時間レースだ。

優勝したユナイテッド・オートスポーツのフィリペ・アルバカーキ(左)と、フィル・ハンソン(右)
優勝したユナイテッド・オートスポーツのフィリペ・アルバカーキ(左)と、フィル・ハンソン(右)
2020年ELMS第3戦ル・キャステレ240 表彰台前に並べられた各クラスの優勝マシン
2020年ELMS第3戦ル・キャステレ240 表彰台前に並べられた各クラスの優勝マシン
スピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evo
スピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evo