スーパーフォーミュラ:Buzz Racing with B-Maxの名取鉄平がリタイアを決断

 8月30日、ノックアウト形式の公式予選と決勝レースが行われる全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦ツインリンクもてぎだが、今回名取鉄平の1台体制で参戦しているBuzz Racing with B-Maxは、決勝レースを前にリタイアを決断することになった。

 2020年に向けて、セルジオ・セッテ・カマラとシャルル・ミレッシを擁しスーパーフォーミュラを戦う予定だったBuzz Racing with B-Maxだったが、新型コロナウイルスの影響により、セッテ・カマラとミレッシの来日が叶わず、走行開始前日となる8月27日、名取鉄平の起用を発表していた。

 名取はこの週末が初めてのスーパーフォーミュラだったが、走り出しから少しずつ調子を上げ、上位陣から大きく離されない走りを披露していた。ただ、本来名取はTODA RACINGから全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権に参戦するのがメインの活動であり、この週末はスーパーフォーミュラSF19とスーパーフォーミュラ・ライツのダラーラ320を乗り換えながら走る、過酷な週末をこなしていた。

 そんななか、8月29日は気温30℃を超え、高温注意報が出るなか、10時5分からライツの予選を走り、その後1時間ずつスーパーフォーミュラの専有走行/フリー走行をこなし、すぐにスーパーフォーミュラ・ライツ第1戦の決勝を戦った。

 名取はライツの第1戦で1周目に素晴らしいオーバーテイクをみせると、3位でフィニッシュ。ライツの初レースを表彰台圏内で終えたが、レース後、マシンを下り優勝した宮田莉朋と握手をかわしていたものの、表彰式の前に脱水症状で倒れてしまった。幸いすぐにメディカルに搬送され、点滴治療を受け回復。その後ピットで元気な姿をみせていた。

 Buzz Racing with B-Maxの長谷川謙一総監督によれば、名取は8月30日の朝にはメディカルチェックをパスし、スーパーフォーミュラのフリー走行、そしてライツの第2戦を14周に渡って戦い、すぐにスーパーフォーミュラの公式予選に臨んでいたが、Q1で1分32秒876をマークし総合18番手となったものの、ここでリタイアを決断し、30日16時20分からのスーパーフォーミュラ・ライツ第3戦に集中することになったという。

「昨日、ライツの決勝後、熱中症による脱水症状に見舞われてしまい、点滴を受けドクターからも今日の出走に向け許可をいただきました。ただ今日の午前は大丈夫だとは思いますが、SFの35周のレースがもつのか、その後ライツの第3戦をこなせるかというと、厳しいのではないかと判断しました。また再度点滴を打つと、ドーピングにも引っかかってしまうとのことでした」と長谷川謙一総監督。

「本人としては悔しいと思いますが、ライツが本来の活動で、SFはスポット参戦ということもあり、ライツに専念してもらうことにしました。とはいえ、今回いろいろな経験をして、可能性を大いに感じさせてくれたと思います。今回決勝が走れない悔しさを次に繋げて欲しいと思っています」

 参戦を決めたときには名取の強い希望もあり実現したスーパーフォーミュラへのスポット参戦だが、やはりこの酷暑のなかで、つらい決断となってしまった。とはいえ、長谷川総監督の言うとおり、爪痕を残すことはできたと言えるだろう。

スーパーフォーミュラ・ライツ第1戦もてぎ 名取鉄平(TODA FIGHTEX)
スーパーフォーミュラ・ライツ第1戦もてぎ 名取鉄平(TODA FIGHTEX)