高まる周囲のF1への期待。2度目ポール獲得も慎重な角田「今はとにかくF2。ひとつのミスで大きく順位が変わる」

 FIA-F2に参戦しているホンダ期待の育成ドライバー、角田裕毅(カーリン)が第2戦オーストリアに続いて第7戦ベルギーで2度目のポールポジションを獲得した。第2戦の初ポールは速さに優るライバルを0.04秒差で抑えての快挙だったが、今回はフリー走行、1セット目のアタック、そして最後のアタックと終始トップタイムを出し続けてのポール獲得。そんな好結果を出し続ける角田にアルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は「アブダビのF1テストで走らせたい」と、ラブコールを送った。ただし本人への正式な打診は、まだないようだが、その件も含めて、2度目のポール獲得した角田に聞いた。

──FIA-F2で2度目のポールポジション獲得、おめでとうございます。
角田:
ありがとうございます。フリー走行からペースはよくて、クルマも最初から仕上がってました。なので自分のドライビングを合わせる作業に専念できて、予選に向けてのいい練習走行になりました。予選は最初に赤旗中断が続いて、さらに渋滞につかまったりして、ちょっとフラストレーションが溜まっていました。ただ、クルマが速いのは感じてたので、落ち着いてミスなく走ろうと自分に言い聞かせて、うまくタイムをまとめてポールを取ることができました。

──2セット目のアタックは、コースインした際に渋滞につかまることは回避できましたか?
角田:
できれば先頭でコースインしてクリアな状態で走りたかったのですが、混走状態になってしまった。でもそれだったらスリップを使おうと考えて、同時にできるだけ前との距離を開けてタイヤのウォームアップを心がけて走りました。

──ベルギーのスパ・フランコルシャンのサーキットは1周7kmと非常に長い上に難易度の高いサーキットです。区間タイムをまとめるのは、かなり難しかったのでは?
角田:
高速コーナーが続くので、ひとつのミスが大きく響く。どこよりも難しいコースですね。でも去年の予選でもいい感触を得られていたし、今日は自信を持って走れました。

──予選でいい結果を出すことについて、前戦スペインからここに来るまでに角田選手、あるいはチーム側で準備したことはありますか。
角田:
いえ、特にはありません。何度かチームと話はしましたし、僕も自分のドライビングを見直したりはしました。ただセットアップについてはチームを完全に信頼してますので、軽くフィードバックを伝えるくらいです。あとはどんなメンタルで予選に臨んだらいいラップができるかとか、赤旗になったらどう気持ちを切り替えるかとか、そういうことぐらいですね。まさに今回は赤旗での気持ちの切り替えもうまくいきました。

──言い換えると、相対的なレベルではセットアップさえうまく進められればポールポジションはいつも狙える?
角田:
もちろん、僕のミスがなければですけど。予選で一番苦しんだのが(第4、5戦)シルバーストンで、その時は自分のミスもあった。それが(第6戦)バルセロナではうまく噛み合ってきて、今回ポールが取れた。そこは本当によかったです。

──土曜のレース1に向けては?
角田:
コンディションが変わる可能性がありますが、落ち着いて広い視野で周りを見ながら戦って行ければと思います。エンジニアとのコミュニケーションも怠らないようにして(苦笑)。

──レースで課題になりそうなことは?
角田:
タイヤのデグラデーションですね。今まではフロントタイヤからタレて来てましたけど、今回はリヤから来そう。そこを十分注意する必要がありそうです。

──アルファタウリのフランツ・トスト代表が、「アブダビF1テストで角田選手を走らせたい」と発言しましたが、すでに公式に打診されているのですか?
角田:
いえ、全然聞いてないです。

──実現したら、もちろんうれしいですよね。
角田:
もちろんうれしいですが、ただシーズン序盤から僕の目標は変わらず、スーパーライセンスとチャンピオンを獲ることで、そのことしか今は考えてません。トストさんからそういうチャンスを頂いたらもちろん全力で走りますけど、でも今はとにかくF2です。ひとつのミスで大きく順位が変わるような展開ですしね。

山本雅史マネージングディレクター:トストさんとか(ヘルムート)マルコさん(レッドブル育成ディレクター)と雑談的な話はしてますが、正式なオファーはいただいてはいません。

ホンダ期待の次期F1ドライバー候補の角田裕毅
FIA-F2第7戦ベルギーの角田裕毅(カーリン)

2020年FIF-F2第7戦ベルギー予選日の角田裕毅
2020年FIF-F2第7戦ベルギーでオールージュを攻める角田裕毅