復活の勝利でチームとの絆を強めた思い出のゲートウェイ戦に挑む琢磨「昨年は特別な瞬間だった」

 インディ500で2度目の優勝を果たしたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は、休む間もなく、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ・アット・ゲートウェイでのダブルヘッダー戦を迎える。

 セントルイスにほど近いイリノイ州マディソンにある全長1.25マイルの非対称オーバルコースは、2017年からインディカーのカレンダーに復帰している。

 昨シーズンのゲートウェイ決勝。5番手からスタートした佐藤琢磨は、序盤ペースが上がらず、一時は2周遅れとなったが、怒涛の追い上げを見せラップダウンを取り戻すと、ラップリーダーに躍り出る。

 ここでセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)がクラッシュを喫し、イエローコーションとなったタイミングで琢磨は最後のピット作業を行い、トップをキープしてラストスティントへ向かった。

 残り20周でトニー・カナーン(AJフォイト)、エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)に迫られたが0.0399秒差で逃げ切った琢磨。自身初となるシーズン2勝目を飾った。

 前戦ポコノの多重クラッシュのスケープゴートとして批判を浴びていた琢磨は、この勝利でチームとの絆をさらに強めることとなった。

インディカーでキャリア通算5勝目を挙げた佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)
インディカーでキャリア通算5勝目を挙げた佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)

 思い出のレースに1年ぶりに挑む琢磨は、「昨年のレースは特別なものでした。素晴らしいトラックですし、とても挑戦的です。ターン毎に異なる特性を持っているため、ドライバーにとっても非常に楽しいトラックです」

「昨年は特別な瞬間でした。大変な1週間を過ごし、レースまに至るまで厳しい状況でしたが、会場は温かく迎えてくれ、とてもうれしかった。たくさんのファンがあつまり応援してくれ、勝利という驚くべき結果を残すことができた」

「すばらしい戦略で、30号車はとても強力だった。その瞬間をとても誇りに思いましたね。2度目のインディ500勝利直後に、このトラックに戻ってくるのはいいですね」とコメントしている。

 今年は新型コロナの影響で、インディ500ウイナーのメディアツアーがないため、2017年のインディ500初勝利時よりは準備をしてレースウイークを迎えるようだ。

 インディ500を制し、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの士気も高い。

「金曜日から走るので、すぐに準備をしなければならない。今までインディ500を勝って、次のレースに向けての準備ができていないドライバーやチームを見てきたが、我々はゲートウェイで強く戦えると確信している」

「琢磨はディフェンディングウイナーであり、昨年素晴らしい仕事をしてくれた。今週、再び勝てないという理由はないよ」とチームマネージャーのリコ・ノールト。

「彼の“ノーアタック、ノーチャンス”は我々をけん引させるんだ。でも、彼がテキサスの予選でクラッシュした時は、首を絞めたくなったけどね」

「信念を実現させている。速く走る時が来れば、彼は速く走る。それがドライバーに求めていることさ」と語る。

 今シーズンは、ダブルヘッダーとして開催されるゲートウェイ戦。

 28日は、プラクティス走行が行われ、29日は2周アタックの1周目のスピードがレース1、2周目のスピードがレース2のグリッドとなる変則方式の予選を行い、15時(日本時間30日午前5時)よりレース1の決勝がスタート。そして、翌日も15時よりレース2が行われる予定だ。