「ル・マンに出たいなら、シートはある」アメリカのコンストラクター、グリッケンハウスがベッテルの参戦を歓迎

 アメリカのスポーツカーコンストラクターであるスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスは、2020年シーズン限りでフェラーリを離脱するセバスチャン・ベッテルについて、2021年のル・マン24時間レースの出場するためのシートがあると述べた。

「仮にセバスチャンが我々のチームからル・マン24時間に出たいのなら、我々には彼のためのシートがある。フェラーリほどの報酬は払えないがね!」と、今週ジム・グリッケンハウスは『Dyler.com』に語った。

「彼はやや昔気質のドライバーで、私はそこが気に入っている」

「昔は、マリオ・アンドレッティやマーク・ダナヒュー、グラハム・ヒルといった人々がいたし、最近ではフェルナンド・アロンソがいる。同じ年の間にF1、インディ500そしてスポーツカーでレースをした人々だ」

「だからもしセバスチャンがここで挑戦に臨み、私のところでレースをしてくれるのなら、これ以上の幸せはないよ」

 かつてフェラーリ会長を務めたルカ・ディ・モンテゼモーロを友人に持つグリッケンハウスだが、フェラーリのベッテルに対する扱いには良い印象を持っていない。

「フェラーリはドライバーを粗末に扱う伝統を続けているようだ。まったくもって気持ちのいいものではないと思う。フェラーリ内部の動きについて私は何も分からないがね」

「だが外部の人間から見れば、フェラーリにはドライバーを粗末に扱う長い歴史があることは明白だ。それはエンツォが存命だった時代まで遡ることだ」

セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2020年F1第6戦スペインGP セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 そして実のところ、グリッケンハウスはF1のファンではないという。

「私はF1にはそれほど興味がない。スタートとフィニッシュは良いが、中盤はマシンが単なる数珠つなぎになっている」

「奇妙な独裁政権の国でF1が開催され、そこで人々がシャンパンを開けて騒いでいるのを見るが、どうも私は受け入れられない」

 対照的に、ベッテルは今もF1と固いつながりがあると感じており、2021年もグリッドに留まりたいという意志を明確にしている。現在のところ、レーシングポイントのフルタイムのシートを得ることが、彼の第一の選択肢だと見られている。

 その一方で、今週末には集中すべきスパでのレースがある。前戦スペインGPでは、ベッテルはかろうじてトリッキーなワンストップ作戦を成功させ、ポイント圏内でフィニッシュしている。

「スパのコースは本当に独特なものだ」とベッテルは述べた。

「僕たちが訪れるコースのなかで、これほど高低差があるところは他にないよ。絶えず登っては下る。その特性はテレビで見ていても分からないだろう」

「このコースにはシーズン中で最も難しいが楽しめるコーナーがある。オー・ルージュ、プーオン、そしてスタブロの前のS字なんかだね。フランス語で彼らは“ピフパフ”と呼んでいる」

「ダウンフォースは、中程度から低レベルだ。でもレースを進めるうえで、天気を始めとしてあらゆる要因が影響する。天気は変えられないからね。できるだけベストな形で、あらゆる変化に対処する必要があるんだ」