レッドブルF1首脳「レーシングポイント模倣問題において、メルセデスも罪を犯したことは明白」

 レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、レーシングポイントの2020年型マシンに関するコピー事件について、レーシングポイントとメルセデスの両方を「犯人」と呼び、メルセデスはレーシングポイントの自発的な共犯者であると示唆した。

 レーシングポイントRP20のブレーキダクトに対するルノーの異議申し立てを受けて、FIAは、レーシングポイントがチャンピオンシップを制したメルセデスの2019年型マシンのブレーキダクトをコピーしたことで、競技規則に違反したと判断した。FIAはローレンス・ストロールのチームに多額の罰金を科し、チームが獲得したポイントのうち15ポイントを無効とする措置をとった。

 しかし自身は潔白であると主張するレーシングポイントはその評決を受けて控訴しており、一方ではフェラーリとルノーは、処分が寛大すぎるとして控訴した。

 マルコは、控訴審の過程でコピー行為およびチーム間での情報交換を規定するルールが明確化されることを望んでいる。メルセデスはレギュレーションの限界を超えてレーシングポイントに持つ資格がない情報を提供したというのが、彼の考えだ。

「レギュレーションにあまりに多くのグレーゾーンが残らないように、何が許されて何がそうではないかが明確化されることを期待している」とマルコは『SpeedWeek』に語った。

「レーシングポイントとメルセデスが行ったことは、ふたりの犯人を生み出した。FIAが次のレースの前に条件を定義することを望む」

ヘルムート・マルコ(レッドブル モータースポーツアドバイザー)
2020年F1オーストラリアGP ヘルムート・マルコ(レッドブル モータースポーツアドバイザー)

 マルコはまた、レーシングポイントがRP20の違法なブレーキダクトエレメントをシーズン終わりまで継続して使用することを認めたFIAの決定について異議を唱えている。ルノーは各レースごとに異議申し立てを行い、そのたびにFIAはレーシングポイントに対し、戒告処分を与えている状況だ。

「理解できないのは、いったんチームにペナルティが科されたにもかかわらず、(そのパーツを使用しながら)レースを継続することが認められ、そのために毎レース、警告を受けていることだ」とマルコは語った。

「我々にとっては明白だ。レーシングポイントが行った模倣行為は許されていない。同様に、他チームに情報を渡すことも許されていない。そしてメルセデスがその行為をしたという証拠がある」

「今回の訴訟の結果は、我々レッドブル・レーシングとアルファタウリの間の作業を決定づけることにもなる」

 FIAのシングルシーター担当責任者のニコラス・トンバジスとスポーツ部門事務局長のピーター・ベイヤーは、すでに各チームに対し、2021年の技術規則が改正されることを伝えている。そこでは、「チームが写真や他のリバースエンジニアリング技術を使用して、他チームのマシンの大部分をコピーすることを明確に禁止する」とされている。

 レーシングポイントの控訴結果がどうであれ、規則が変更されることで、ヘルムート・マルコが抱いている懸念は来年にはある程度解消されるものと考えられる。