次世代モビリティの概説:より効率的で快適な移動手段とサービスを求めて【自動車用語辞典:次世代モビリティ編】

■自動車メーカーは、クルマの製造販売とともに移動に関するサービスを提供

●クルマは所有から共有の時代に…そのためには自動運転などCASEを構築することが不可欠

世界中で移動手段の多様化や効率化を狙った次世代のモビリティが注目され、進化し続けています。自動車メーカーもクルマを製造販売するだけでなく、移動に関するサービスを提供するモビリティの構築に取り組み始ました。

さまざまな形で進化するモビリティについて、解説していきます。

●クルマは所有するのでなくシェアする時代に

一般にモビリティとは、流動性や移動性を意味する言葉ですが、自動車業界では通常移動手段の形態や構成を指します。クルマの「スマートモビリティ」とは、自動運転などを利用して移動手段の効率化を図る技術の総称です。

最近になって、マイカーの使用からカーシェアリング、ライドシェアリングなど、新しい形態のモビリティが次々と誕生しています。

・カーシェアリングとは、登録した会員間でクルマをシェアリングして、使いたい時に借りることができるサービス

・ライドシェアリングは、スマホなどのプラットフォームで一般ドライバーと乗客を仲介し、一般ドライバーが有償にて運送サービスを行う相乗りシステム

クルマが「所有」から「シェア」する時代へと徐々に変化する中で、自動車メーカーには大きな戦略変更が求められています。

カーシェアリングとライドシェアリング
カーシェアリングとライドシェアリング

●注目のCASEとは

次世代モビリティを象徴するキーワードにCASEがあります。CASEは、C(Connected:コネクテッド)、A(Autonomous:自動運転)、S(Shared & Service:シェアリング/サービス)、E(Electric:電動化)の頭文字をとった造語です。

CASEを構成する4つの技術要素を組み合わせて、安全快適で利便性の高い次世代のモビリティサービスを構築することがその狙いです。

・C(コネクテッド)

コネクテッドとは、クルマに通信機を搭載し、常に外部との情報をやり取りすることを指します。さまざまなデータを収集分析してサービスに活用します。

・A(自動運転)

すでに多くのクルマが部分的自動運転レベル2の運転支援技術を採用しています。今後、法整備などの環境を整えて、レベル3以上の自動運転を目指します。

・S(シェアリング/サービス)

カーシェアリングやライドシェアリングなど次世代モビリティへの動きが、急速に広がっています。クルマを所有するのではなく、シェアリングして利用する意識が高まっています。

・E(電動化)

電気自動車(EV)は、走行中にCO2を排出しないので環境対応技術の本命です。また、自動運転と次世代モビリティのベースとなるクルマです。

モビリティのキーワード:CASE
モビリティのキーワード:CASE

●グリーンスローモビリティと超小型モビリティ

CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング/サービス、電動化)を活用した地域交通のモビリティとして、グリーンスローモビリティ(車速20km/h以下)と超小型モビリティ(車速80km/h以下)があります。

過疎化や高齢化など、地域が抱える交通に関する課題の解決や観光客向け、さらにCO2削減に貢献する新しいモビリティとして期待されています。

・グリーンスローモビリティ

電動で時速20km/h以下で走行する4人乗り以上のパブリックモビリティです。4人乗りゴルフカートタイプから、16人乗員できる普通自動車の低速バスタイプまであります。

・超小型モビリティ

超小型モビリティは電動で時速80km/h以下で走行し、軽自動車よりもコンパクトで小回りの利く、1人~2人乗りの3輪および4輪自動車です。

グリーンスローモビリティ
グリーンスローモビリティ
超小型モビリティ
超小型モビリティ

豊田社長が、「自動車業界は、100年に1度の大変革の時代に入った」、「トヨタを世界中の人々に移動に関するサービスを提供するモビリティ・カンパニーにする」と宣言したのは、有名な話です。

本章では、最近注目されている次世代モビリティについて、詳細に紹介します。

(Mr.ソラン)