フェラーリ会長、2022年までF1での完全復活は困難と示唆「多数の構造的弱点を抱えている」

 フェラーリF1チームは2020年と2021年にはコンスタントに勝利を挙げられる状態にはならないと、フェラーリ会長のジョン・エルカーンは予測している。

 フェラーリは2019年のコンストラクターズ選手権で、メルセデスに次ぐ2位を獲得した。しかし今年のフェラーリは、大きく引き離され、第3戦終了時点では5位となっている。

「我々のマシンには競争力がない。それが現実だ」とエルカーンは、イタリアの『Gazzetta dello Sport』のインタビューで語った。

「コース上でそれを確認したし、今後もそういう状況を目にすることになるだろう。我々は現在、競争力をつけるための基礎を築いているところであり、ルールが変更される2022年には常勝チームに戻る。私はそう確信している」

 エルカーンは、2020年型マシンには、すでに明らかなように空力と車両ダイナミクスに関連する構造的な弱点があり、さらにはエンジンパワーも低下していると述べた。

 フェラーリは2007年にキミ・ライコネンと共に王座に就いて以来、ドライバーズ選手権タイトルから遠ざかっており、コンストラクターズ選手権に関しても前回のタイトル獲得は2008年にまで遡る。

「ファンも私たちと同じくらい苦々しく思っているだろう。だが彼らは我々に寄り添っていてくれる」とエルカーンは語った。

「だからこそ、ファンに対して正直で誠実であることが重要だ。我々の前には長い道のりが待っている。フェラーリはずっと以前から、困難な時期を過ごしているのだ」

 過去10年間のF1を振り返ると、レッドブルが圧倒的に強い時代があり、その後にメルセデスが優位に立っている。

「空力性能のおかげで、レッドブルが勝利のサイクルに入っていたことがあった。その後はハイブリッドエンジン技術において、素晴らしい能力を備えたメルセデスの時代となった」とエルカーン。

「今年はプロジェクトにミスがあったせいで、我々には競争力がない。我々は以前から、空力と車両ダイナミクスの分野において、多くの構造的な弱点を抱えている。そしてエンジンパワーでも負けている」

 エルカーンは、フェラーリF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットを完全にサポートしていると述べた。

マッティア・ビノット(フェラーリ チーム代表)
2020年F1第3戦ハンガリーGP マッティア・ビノット(フェラーリ チーム代表)

「完全に信頼している」とエルカーンは言う。「マッティア・ビノットはチームを指揮して1年になるが、勝つための新たなサイクルをスタートさせるための能力と特質のすべてを持ち合わせている」

「彼は(かつてチーム代表を務めたジャン・)トッドやシューミ(ミハエル・シューマッハー)の時代からフェラーリにおり、勝ち方を分かっている。来年からは、我々と同じ野望を持つ、ふたりの若いドライバーたちと仕事をすることになる」

 セバスチャン・ベッテルは今季末でフェラーリを離れ、後任として現在マクラーレンに所属するカルロス・サインツJr.が加入、シャルル・ルクレールのチームメイトを務めることが決まっている。