STCC:公式テストは女性勝者ミカエラ最速。ハフ7番手、王者ダールグレンは新型クプラに手応え

 7月2日(木)に実施されたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の公式テストは、2019年にシリーズ史上初の女性勝者となったPWR Racing所属のミカエラ-アーリン・コチュリンスキーが最速を記録。今季投入の新型『CUPRA Leon Competición TCR(クプラ・レオン・コンペティションTCR)』をドライブした王者ロバート・ダールグレンは、計時なしも手応えを口にし、今季初参戦の2012年世界チャンピオン、ロブ・ハフは総合7番手につけている。

 カールスクーガ・モータースタディオンとしても知られるスウェーデン・カールスタッド近郊のゲラーローゼン・アリーナで開催された2020年初の公式テストは、2日間のセッションを経て全ドライバー対象の1ラップ・シュートアウトを実施し、最終日午後に最後のアタッカーとしてコチュリンスキーがコースイン。

 テスト直前に20年目のSTCC参戦を発表した2番手マティアス・アンダーソン(ホンダ・シビック・タイプR TCR/Honda Racing Sweden)を0.427秒も突き放し、全体最速となる1分06秒204を記録して充実の2日間を締めくくった。

 総合3番手には、この日午前のセッションでトップだったトビアス・ブリンク(アウディRS3 LMS/Brink Motorsport)が入り、4番手には世界王者ロブ・ハフのチームメイトに指名された若手有望株オリバー・セーデルシュトレーム(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/Lestrup Racing)が0.752秒差で続いている。

 そこからはフォルクスワーゲン勢が並び、セッションの大半で首位を守っていたセーデルシュトレームの背後には、Kågered Racingのミカエル・カールソン、アンドレアス・アールベルグの2台が続き、2012年のWTCC世界ツーリングカー選手権王者ハフが、走り慣れたゴルフGTI TCRのSTCCデビューで7番手に入っている。

「ドライブできなかった7カ月もの期間を経て、こうして戻ってこれたのは最高の気分だ。天候を含めミックス・コンディションの良いテストを過ごすことができ、サーキットを覚える意味でもとても良い機会になったよ」と振り返ったハフ。

 そのハフはテスト直前のチームラウンチに出席するため、自主隔離を考慮して6月末にはスウェーデン入りしており、この後も8月中旬のシリーズ開幕に向け、チームとさらなる時間を過ごすため同国に留まる予定だ。

2019年は開幕戦で優勝を飾り、シリーズ史上初の女性勝者となったミカエラ-アーリン・コチュリンスキー。今季初テストでも最速を記録した
2019年は開幕戦で優勝を飾り、シリーズ史上初の女性勝者となったミカエラ-アーリン・コチュリンスキー。今季初テストでも最速を記録した
「ここは初優勝の地だし、いつでもトップタイムは最高の気分。新型の投入も楽しみ」と語ったコチュリンスキー
「ここは初優勝の地だし、いつでもトップタイムは最高の気分。新型の投入も楽しみ」と語ったコチュリンスキー
総合2番手は、テスト直前に20年目のSTCC参戦を発表したマティアス・アンダーソン(ホンダ・シビック・タイプR TCR/Honda Racing Sweden)に
総合2番手は、テスト直前に20年目のSTCC参戦を発表したマティアス・アンダーソン(ホンダ・シビック・タイプR TCR/Honda Racing Sweden)に

「僕らは毎日、組み立てたテストプログラムを順調に消化することができた。ここまでの経過は本当に順風満帆と言っていい。チームは高いレベルで働き、非常にプロフェッショナルでフレンドリー、とても感銘を受けたよ。彼らは僕を本当にチームの一員だと感じさせてくれるんだ」と続けたハフ。

 一方、TCRのリージョン選手権へと生まれ変わり、TCRスカンジナビア・シリーズとして再生したSTCCで2度のタイトルを獲得している王者ダールグレンは、2020年投入の最新モデル『CUPRA Leon Competición TCR』をシェイクダウン。

 このマシンはまだTCR運営組織による公式BoP(バランス・オブ・パフォーマンス)テストを経ていないため性能調整が行われておらず、CUPRA RacingオフィシャルパートナーでもあるPWR Racingはトランスポンダを外した状態で走行を重ねたものの、チャンピオンはこのニューマシンの感触を称賛する言葉を残した。

「マシンの感触はインストルメント、ドライブトレイン、全体的な感覚のすべてで印象的な進化を遂げているね」と、手応えを口にしたダールグレン。

「この新車はテスト直前の日曜に届いたばかりなんだ。その状態にも関わらず、なんのトラブルもなくテストを終えられたのは本当にうれしいし、勇気づけられる」と、全体で4番手となるタイムをマークしていたダールグレン。

「だから僕らは、ここで将来的にトップのポジションを争うスピードを確認するため、タフな仕事を喜んで進めたんだ。多かれ少なかれ、僕らは再びゼロから始めなくてはならないと分かっているからね」

 そのダールグレンの2020年エンジニアリングチームには、古巣のボルボ時代にCyan Racingでともに戦ったパー・ブルームバーグを新たにチーフとして迎え入れた。

「パーとともに再び仕事ができるのは素晴らしいことだ。一緒に仕事をすればすぐに最適な方法が見つけられると分かっていたからね。それも含めテスト全体に関して、本当に満足する結果になったよ」

 2020年のSTCCことTCRスカンジナビア・シリーズは、8月15〜16日の週末に、ここゲラーローゼン・アリーナから全4戦の短期集中決戦で争われる。

世界王者ロブ・ハフのチームメイトに指名された若手有望株オリバー・セーデルシュトレームは、2日目のほとんどでタイムボードの最上位につけていた
世界王者ロブ・ハフのチームメイトに指名された若手有望株オリバー・セーデルシュトレームは、2日目のほとんどでタイムボードの最上位につけていた
総合7番手となったロブ・ハフは、チームとのさらなるテストのためにスウェーデン総合7番手となったロブ・ハフは、チームとのさらなるテストのためにスウェーデンに残る計画だに残る計画だ
総合7番手となったロブ・ハフは、チームとのさらなるテストのためにスウェーデンに残る計画だ
タイム計測を行わなかった王者ロバート・ダールグレンだが、シェイクダウンで実質上位勢と伍するタイムで周回を重ねた
タイム計測を行わなかった王者ロバート・ダールグレンだが、シェイクダウンで実質上位勢と伍するタイムで周回を重ねた