スーパーGT:3ヶ月ぶりのテストでドライバーは事前は不安も、感覚を戻し「すごく楽しい!」

 6月27〜28日、富士スピードウェイで行われたスーパーGT富士公式テスト。いよいよ開幕に向けて動き出したスーパーGTだが、参戦するドライバーたちにとっては、3月14〜15日に岡山国際サーキットで行われた公式テスト以来、3ヶ月以来ぶりとなるGTマシンのドライブとなった。ただ、多くのドライバーはすぐに感覚を取り戻してテストを終えることができたようだ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、スーパーGTは3月の岡山公式テストの後、当初3月28〜29日に富士公式テストが予定されていたが、外出自粛要請をふまえ直前で開催が中止になってしまい、それ以降3ヶ月に渡って走行できない状態が続いた。

 もちろん、例年オフシーズンにGTカーをドライブしない時期は出てくるが、それでも多くのレーシングドライバーは何かしらのサーキットでの仕事があり、レーシングカーをドライブする感覚は保たれていた。また、レーシングカートを走らせることでもいいトレーニングになっていた。

 しかし今回の新型コロナウイルスの影響により、近所をのぞき外出はできず、ましてや県境をまたぐ移動もできない状態になってしまった。またサーキットも臨時休業、GTドライバーたちの多くが通っていたトレーニングジムも、個別指導のジムはさておき、使えない状態になってしまっていた。

 そんななか、ドライバーにより千差万別ではあったが、近所でできるランニングや自宅でのトレーニング、またドライビングシミュレーターを使うなど、ドライバーたちは3ヶ月という期間、なんとかコンディションを保つべく努力を続けてきた。

 県をまたいでの移動が解除されてからは、スポーツ走行を使ってスーパーGT以外のマシンを走らせたり、レーシングカートをドライブしたりしたドライバーも多かったようだが、GT500でもGT300でも、強烈なグリップがありやはり少々別物。SUPERGT.netなどに掲載されたドライバーたちのコメントを見ても、やはり事前は緊張感があったということが伝わる。

「岡山以来で、実質3ヶ月ぶり。コクピットに乗りこむ直前まではすごく不安もありましたが、ピットアウトした瞬間にすぐに感覚を取り戻すことができました」というのはWAKO’S 4CR GR Supraの大嶋和也だ。

 同じくGRスープラをドライブするZENT GR Supraの石浦宏明も、チームレポートのなかで「ひさびさにレーシングカーでサーキットを走るということで、ドライバーとしてきちんと準備をしてきたつもりですが、どこかで『ちゃんと走れるだろうか』という不安な部分もありました」と事前には不安な気持ちがあったことを明かしている。

「しかし、走りはじめから感覚を取り戻すことができたので、そこはひと安心でした」

 また、RAYBRIG NSX-GTの牧野任祐も「これまでの3ヶ月は本当に長くて、午前に乗り込んだときは『スーパーGTってこんなに速かったっけ?』と感じてしまいました」とSUPERGT.netに語っている。

 また、不安な感覚もありながら、やはり強烈なパフォーマンスをもつスーパーGTをドライブできた喜びを感じるドライバーも多かったようだ。au TOM’S GR Supraをドライブしたサッシャ・フェネストラズは「3ヶ月経って、またコクピットに戻ることができて本当にうれしく思う。今朝ドライブしてからはじめの5〜6周は、『すごく楽しい!』とドライブを楽しんだんだ」と語った。

「実際にレーシングカーをドライブするのは3ヶ月ぶりになりますが、やはりスーパーGTでドライブするのはすごく楽しいですね。その喜びを噛みしめながら(1日目)午前は走りました」というのはLEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥だ。

 3ヶ月ぶりの公式テストながら、最終的に難しいコンディションだった2日目午後の走り出し以外アクシデントがなかったことも、スーパーGTドライバーたちのレベルの高さがうかがえる。取り戻した感覚とともに、各ドライバーとチームは第1戦に向けて、さらにコンディションを上げていくはずだ。

ピットアウトするWAKO'S 4CR GR Supra
ピットアウトするWAKO’S 4CR GR Supra
スーパーGT富士公式テストの2日目午前トップタイムをマークしたRAYBRIG NSX-GT
スーパーGT富士公式テストの2日目午前トップタイムをマークしたRAYBRIG NSX-GT
LEON PYRAMID AMG
LEON PYRAMID AMG
au TOM'S GR Supra
au TOM’S GR Supra