VLNが6月15日にオフィシャルテストを開催へ。開幕へ向け新型コロナウイルス対策も

 ドイツ・ニュルブルクリンクを舞台に争われているVLNニュルブルクリンク耐久シリーズが、6月15日にオフィシャルテストを開催することになった。新型コロナウイルス対策へ厳しく制限がかけられたテストとなりそうで、開幕戦に向けパドックでも“テスト”が行われることになりそうだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、3月半ば過ぎから6週間以上に渡ってロックダウンとなったドイツ。それにともない、VLNはすべてのイベントが開催延期となってしまったが、ロックダウン緩和後のレース開催に向けて、より衛生・安全面を徹底したかたちでレースが開催できるように、コロナ禍中においても精力的に有識者やドイツモータースポーツ協会やドイツオリンピック連盟、国立ボン大学の講習衛生研究所、政府や市町村の研究機関等、可能な限りすべての主要機関と意見交換や指導を行い、3ヶ月遅れの開幕戦をなんとか実現しようと尽力に務めている。

 現状では8月31日までがドイツ政府が示す『大型イベント禁止』に当たり、特に夏の短いドイツのモータースポーツ界にとっては、シーズン後半戦になってしまうことから、関係者の経済的な苦境からいち早く抜け出すためにも、必死の対策が練られてきている。

 現時点では6月27日の開幕戦が開催されるかどうかはまだ発表になっていないものの、まずは6月15日の公式テストの開催許可が下りたとのこと。レースに向けたテストはもちろんのこと、衛生・安全管理面においてのテストの機会を設ける意図があると推測される。

 テスト開催に対し、マスクの着用や咳、くしゃみをする際のエチケットマナーの徹底要請のほか、参加者全員の住所や電話番号等の連絡先の提出も求めている。これに関しては、万が一新型コロナウイルスの感染の疑いがあった場合には、その周辺の濃厚接触者等をすみやかに紐付けられるようにするためだろう。

 6月15日には、ドライバー、メカニック、エンジニアやマネージャー等含めて1台につき10名までの参加が許可されている。通常のVLNでは1台に3〜4名のドライバーが乗り込むことから、特にGT3チームにとってはかなりコンパクトな編成でのテストとなる。1チームで複数台が出走する場合はメカニックやエンジニアを掛けもちができることから問題はないが、1台のみの参加チームはドライバーを4名登録すると、作業に当たるメカニックやエンジニアを最小限に削らなければならない。

 また、使用されるピットの数は4~33番の30個、1チーム1ピット制となり先着順での予約制となる。それにあぶれたチームは、パドックを100平米ずつ区分けされたオープンピットを使用することになる。また、ピット内に入れる人数は最高12名までとなる。こちらも1台で使用する場合は問題ないが、複数台をテスト走行する場合には気を付けなければならない。他者との間隔を最低1.5m以上あけることや、ピット内の滞在人数等で違反した者やチームに対しては、地方行政が設定する高額な罰則金が科されることとなるため、チーム関係者も気を許せない。

 安全対策を優先するために、行政機関からの取り締まりやセキュリティーの人数も増加するため、個人やチームレベルで徹底した周知と協力・団結が必要となる。なお、VLNテストでのツーリスト用のアトラクションの目玉となっているタクシードライブは中止となり、観客の入場も禁止となっている。

 できる限りの徹底した衛生・安全管理計画を下に挑むテストであり、非常に厳しい参加条件ではあるが、ニュルを愛する仲間たちすべてが心をひとつに協力して無事にテストを終え、6月27日に無事に開催できる事を祈るばかりだ。