アルファロメオF1代表「FOMからの収入減は不可避」シーズン開幕後の雇用や支出増加も懸念

 アルファロメオのチーム代表であるフレデリック・バスールは、難しい時期を迎えることになると予測している。新型コロナウイルス発生の前と比べて、モータースポーツは世界における優先事項のなかでもかなり下に下がってしまう可能性があるからだ。

 今週、F1、FIAおよびF1チームは新型コロナウイルスの世界的なパンデミックによって引き起こされている混乱に対して、明らかな動きを見せた。レースの中止や延期、新しいレギュレーションの導入を遅らせる決断まで、F1は一連の措置を選択した。このことに関してバスールは、“必須ではあるが高くつく”と考えている。

「FOMからの収入の減少は避けようがなく、我々のスポンサーも今後数カ月は困難な状況に見舞われることが予想される。我々はその間に15~20%の収益減となるだろうと見ている。その一方で支出は上がる」とバスールは『Auto-Hebdo』のインタビューで語った。

 F1はカレンダーの再編を試みているため、今年の夏は週末のトリプルヘッダー(3週連続開催)が標準となる可能性がある。しかしそれには費用がかかるとバスールは主張している。

「トリプルヘッダーが重なることで、追加のレースによる負担に対処するために、より多くの人員を雇用しなければならなくなる。さらに我々は追加のウイングやフラットボトムなども生産せざるを得ない。これらは使用しない可能性もあるが、念のため用意しなければならないものだ」

「木曜日のミーティングは、数チームの懸念事項に対処しなければならなかったので決して簡単なものではなかったが、最終的には良識が勝ったと言える。目的としては、シャシーやパワーユニット、その他の不確定要素を凍結することだ。すべてのことを議題にする必要性はない」

「しかしながら2021年のバジェットキャップ制度の導入を維持することは重要だった。パンデミックが収束すれば、この制度が導入されることでソフトランディングを図ることが可能だ。大規模チームが惜しみなく2022年型マシンにコストをかけることを防ぐことができる」

 新型コロナウイルスのパンデミックは、間違いなく世界を揺るがす出来事であり、どれほど広範囲に影響を及ぼすのか現時点では誰にも想像ができない。人々の生活に危機をもたらし、さらには市場や経済にも大打撃を与えている。ほとぼりが冷めた頃に世界がまた立ち直ることができるかどうかは予測不可能であり、バスールはF1と世界のために気をもんでいる。

「カレンダーを再編するにはレースが必要だ。パンデミックが収まったとき、我々は危機を迎えるだろう。私は中止されるレースはモナコだけに留まらないのではないかと懸念している」

「これがF1が過少評価していたふたつ目の影響だ。F1側はそれにやっと気付いたところだ」

「30年のキャリアのなかで、私は1990年の湾岸戦争、2001年の9.11、2003年のSARS、そして2008年のサブプライム危機に対処してきた。しかし今、中国からアメリカ、ヨーロッパ、すべての地域の人々が打撃を受けている。外出禁止に関しては、第二次世界大戦中に過去の世代の人々だけが経験していたものだ。この先難しい局面を迎えるだろう」

「COVID-19の前後では優先順位は変わっていくだろう。私は、モータースポーツが世界的に優先される項目に入るかどうか定かではない」