フェラーリF1は後れを懸念も、メルセデスは慎重な姿勢「どれだけ速くなるのかは確かではない」

 メルセデスF1チームは、タイトル争いのライバルであるフェラーリが、バルセロナ−カタルニア・サーキットでのプレシーズンテスト1週目において、実際に見た目ほど苦戦していたのかと疑問を投げかけている。

 フェラーリの2020年型マシン『SF1000』は、第1回目のテストでペースを発揮できずにいた。純粋なペースや走行距離について、メルセデスを下回ったまま終わったのだ。

 チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、フェラーリが2019年と比較して“テストとプログラムへのアプローチを変えた”ことを認めている。だがテスト第1回目の最終日となった21日、ビノットは「私は昨年ほど楽観的ではない」と評価を下した。

「現在のところ、一部のチームは我々よりも速い。先頭チームの状況を我々自身と比較すると、我々はそれほど速さを出せていないと思う」

 またフェラーリのセバスチャン・ベッテルはフェラーリのパワーユニット(PU)戦略について、先週スペインで以下のようにコメントしていた。

「今の目標は、パワーユニットの最大性能を証明するのことではなく、できる限り多くの周回を走ろうとすることだと思う。エンジンの回転数を上げたりすることなどはテストでやりたいことではないだろうし、他の人たちに見せたいものではないからね」

 しかしメルセデスのプレスリリースによると、ビノットの発言はだいぶ割引いて聞いた方がよさそうだ。このプレスリリースでは、フェラーリはおそらく調子を抑えており、本当のポテンシャルを発揮していないと説明されている。2019年のフェラーリはバルセロナテストの目玉であり、トラブルに見舞われているように見えたのはメルセデスの方だったのだ。

「ある程度確信を持って、ライバルたちが“少なくともXと同じくらい速い”と言える。だが、彼らがどれだけ速くなれるのかということは確かではない」とメルセデスは指摘した。

「誰も『自分たちが他のチームよりも速い』と言って、そのあとで面目を失いたくない。なぜなら確実には分からないし、何が隠されているのか、次に何が出てくるのか確かなことは分からないからだ」

 多くの“性能”が隠されているため、全体的なテストの妥当性や、テストでチームが行わないことについて退けてしまうのは簡単だ。だがメルセデスは、そのような見方は誤りだと述べている。

「テストの時間は無意味ではなく、金脈のようなものだ。十分な時間をかけて見ていれば、チームは徐々に秘密を見せるようになる」

「テストの分析が無意味であると疑いを持つどころか、各チームは状況を掴もうと、出てくるデータを詳しく調べている。注意を払ってそうしたデータを慎重に選別する準備ができていれば、明確な概況が浮かび上がってくる」

「多くのシーズンを経て構築されてきた技術を使用すれば、ウインターテストで出た目を見張るようなラップタイムの裏にあることを、驚くほどの正確性をもって理解することが可能だ」

「もしマシンが意味ありげな回数で急にペースを上げたり落としたりといったことがあったら、我々は暫定的に、燃料積載量を急激に変えたのだろうと結論付ける。あるいは、もしマシンがある周回でのみ速かったら、予選セッション向けに近い走行レベルへ“パフォーマンス”を調整したのだろうと想定する」

「我々に言えることは、メルボルンでの先頭争いは接戦になることを予想しているということだ。中団グループが先頭集団に近づいてきており、昨年の競争力における順位と比較して、このグループにかなりの変動があるだろうと見ている」