フェラーリCEO、2021年導入の新協定でも拒否権を維持すると主張「F1にとっても重要なこと」

 フェラーリのCEOを務めるルイ・カミッレーリは、フェラーリが歴史的に保持しているF1のルール変更に対する拒否権が将来のコンコルド協定においても維持されることを認めた。

 この強力な拒否権は、1980年に制定されたF1の最初のコンコルド協定で正式に付与され、F1はこの協定を数十年にわたり運用してきた。拒否権はもともともエンツォ・フェラーリの要求によるもので、バーニー・エクレストン率いるFOCA(フォーミュラ・ワン・コンストラクターズ・アソシエーション)が、フェラーリの同意なしに一方的にF1のルール策定や変更をできないようにするためだった。

 長年にわたり、フェラーリは拒否権を慎重に扱ってきた。FIA会長のジャン・トッドは、拒否権は完全に廃止すべきだとしばしば提案している。

『フィナンシャル・タイムズ』とのインタビューでカミッレーリは、フェラーリの拒否権は今後も有効であることを明かした。

「我々は拒否権を維持するが、これはフェラーリだけでなく、F1にとっても重要なことだ」とカミッレーリは語った。

「(フェラーリは)拒否権を行使するだろうか? 私はそれには疑いを持っている。だが拒否権があるという事実は、人々の注目を集めることになるだろうと私は考えている」

「それが私が重要だと考えている点だ。一部のチームは、拒否権は時代錯誤であり廃止すべきだと考えているが、一方で他のチームは、グループの中に“大人”がいるのは良い考えだと思っている」

 F1とFIAは現在、最終版商業協定の草案を作成中だ。F1のオーナーであるリバティ・メディアに対して頑固な姿勢をとることが多かった前CEOのセルジオ・マルキオンネと対照的に、カミッレーリは、2018年の夏にフェラーリの指揮を執り始めて以来、融和的なアプローチを好んできた。

 エジプト生まれのイギリス人であるカミッレーリにとって、F1とフェラーリは切り離せないものだ。

「我々の直接のライバルを含むすべての人々は、フェラーリがF1におけるカギであり、かつF1がフェラーリにおけるカギであることを認識している」

「もしフェラーリがF1から撤退したら、F1は同じものになるだろうか? 私はそうは思わない」