日本でも扱いやすいサイズでソフトな乗り心地を実現した、シトロエンらしいSUV【シトロエン C5 エアクロス SUV試乗記】

■シトロエン初のSUVは、シトロエンらしい個性と高い完成度を併せ持つ

「EMP2」というお馴染みのプラットフォームを使い仕立てられた「シトロエン C5 エアクロス SUV」は、プジョー3008/5008の中間といえるサイズで、ボディサイズは全長4500×全幅1850×全高1710mm。ホイールベースは2730mmとなっています。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのフロントビュー

なお、プジョー3008は、全長4450×全幅1840-1860×全高1630mm。5008は全長4640×全幅1840-1860×全高1650mm。ホイールベースは3008が2675mm、5008が2840mmとなっていて、サイズ的にもプジョー3008/5008との差別化が図られています。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのリヤビュー

「エアバンプ」などによるユニークなエクステリア、上質さが追求されたインテリアなど、シトロエンらしい個性を感じさせるほか、2019年に100周年を迎えたシトロエンの特徴である乗り心地の良さも特徴です。

あのハイドロニューマチックの現代的解釈と標榜する「PHC(Progressive Hydraulic Cushions)」による乗り味が最大の注目といってもいいでしょう。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのインパネ

「PHC」には、ダンパーにセカンダリーダンパーが追加されたメカニカルなシステム。セカンダリーシリンダー内に第2のダンパーシリンダーが仕込まれていて、ストロークするとセカンダリーピストンがシリンダーに入り込み、ハイドロリックストップとして作用。位置依存型のダンパーになっています。

サスペンションのストロークスピードが低い時には、減衰力が小さくソフトな乗り心地が提供され、大きく動くときにはセカンダリーピストンとシリンダーによる減衰力で衝撃をスムーズに吸収するというもの。

実際の乗り味は、低速域か路面が良い状況下ではソフトタッチでありながらも、路面からの入力が大きくなるとしっかりとした減衰によりフラットライドを維持してくれます。

ソフトな乗り心地と、荒れた路面での高い安定性を両立するのは難しいはずですが、大きくストロークするようなシーンでもボディのフラット感が保たれるのはちょっとした驚きです。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのフロントシート

さらにシートの出来の良さも乗り心地に貢献しています。シート座面に高密度フォーム(アドバンスドコンフォートシート)を採用することで、お尻の底付き感とは無縁で、さらに微細な振動を減衰してくれる印象です。また、シートクッション・背もたれの天地高ともにサイズも大きめで、包まれ感のある座り心地も「シトロエン C5 エアクロス SUV」の魅力でしょう。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのリヤシート

搭載されるエンジンは2.0LのクリーンディーゼルターボのBlueHDiで、8速ATとの組み合わせ。177PS/400Nmというエンジンスペックから想像できるように、低速域から分厚いトルク感があり、高速道路でも実用上十分といえる加速の伸びの良さを披露してくれます。

シトロエン C5 エアクロス SUV
エンジンは2.0Lディーゼルターボを搭載
シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのラゲッジ(通常時)

車内は大人4人でもゆったり座れる広さで、後席はお馴染みの3座席「平等」幅の独立式を採用。少し幅が狭く感じますが、3人乗車時でも中央席が窮屈にならずにすみます。さらに150mmのシートスライド、19°〜26.5°の間で5段階でリクライニングも可能。子どもが2人いるようなファミリーでもゆったり使えそうです。

シトロエン C5 エアクロス SUV
シトロエン C5 エアクロス SUVのラゲッジ(最大時)

積載性も良好で、通常時でもトノカバー下に580Lの大容量を確保する荷室は、後席をすべて倒すと最大で1630Lまで拡大します。いま流行のキャンプから各種スポーツ、アクティビティまで十分に対応してくれそうです。

(文/写真 塚田勝弘)