インディカー:2020年導入のエアロスクリーン型保護デバイスを初テスト。ドライバーからも高評価

 インディカーは、2日に2020年から導入予定のエアロスクリーン型ドライバー保護デバイスの初テストをインディアナポリス・モータースピードウェイで実施した。

 ドライバーの頭部を保護するエアロスクリーンをレッドブル・アドバンス・テクノロジーズと共同開発することを発表したインディカー。シミュレーターでのテストを終え、シーズンが終わった10月2日にトラックでの初テストを行った。

 テストに参加したのは、5度チャンピオンを獲得しているチップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソンとチーム・ペンスキーのウィル・パワーのふたり。

 シボレーエンジンを担当するパワーは129周を走行し、トップスピードは224.591mphを記録。ホンダエンジンを担当のディクソンも128周を走行し224.501mphが最高スピードだった。

インディアナポリス・モータースピードウェイで行われたエアロスクリーン型保護デバイスの初テスト
インディアナポリス・モータースピードウェイで行われたエアロスクリーン型保護デバイスの初テスト

 2020年の導入へ急ピッチで開発が進められるこのエアロスクリーン。テストをしたディクソンとパワーのふたりからは、視界やハンドリングなどに対してのネガティブな意見は上がっておらず、関係者も満足がいく初テストになったようだ。

「我々は非常に高い期待を持っているが、おそらくすでにその期待を上回っている。想定していたことに加えいくつかをテストし、多くのことを学ぶことができた」

「最も重要なのは正しい基盤だということ。そして、とてもターンキーなイベントだった。そのことを誇りに思っているよ」とインディカーの代表を務めるジェイ・フライはコメントしている。

 レッドブル・アドバンス・テクノロジーズが開発したエアロスクリーン型のドライバー保護デバイスは、チタンフレームによって固定された弾道エアロスクリーンよって構成。内側には反射防止コーティングが施され、加熱型の防曇装置も備わっている。

 また、ダラーラによって設計されたコクピットの冷却ダクトも特徴のひとつだ。

 7月2日にはディクソンがダラーラのシミュレーターでエアロスクリーンのプロとタイムをテスト。そして、今回インディアナポリス・モータースピードウェイの2.5マイルオーバルで初テストが行われた。

エアロスクリーン型保護デバイスを装着して走行するウィル・パワー
エアロスクリーン型保護デバイスを装着して走行するウィル・パワー

「どのくらい迅速にこのエアロスクリーンが実装されていったのか感銘を受けるよ。最初の走行だったが、大きな問題は本当になく、取り組む必要があるのはほんの小さなことだけだ」とパワー。

「エアロスクリーンを持つことはとてもうれしいよ。安全面での本当に大きな一歩だ。ヘイローをつけることも、スクリーンをつけることも、両方の世界で最高なことだ。ほかのオープンホイールカテゴリーが続いてくると思う。一日運転すれば、気にならなくなるよ」とコメント。

ブリックヤードを走行するスコット・ディクソン
ブリックヤードを走行するスコット・ディクソン

 ディクソンも「熱心なプロジェクトであり、このポイントに到達するために多くの人々が努力が行ったと思う。今日のテストはとてもシームレスだった」とコメント。また、コクピット内がとても静かで、チームラジオがこれまでよりもクリアに聞くことができたと語っている。

 レッドブル・レーシングのコマーシャル開発責任者のアンディ・ダメラムは、ドライバーからのフィードバックを高く評価している。

「今日のテストは、ドライバーのフィードバックと保護デバイスに対する反応を見ることがすべてだった。構造的な観点からはうまくいくとわかっていたからね。まだテストがいくつかあるが、どれもうまくいくだろう」

高評価で終わったエアロスクリーン型保護デバイスの初実装テスト
高評価で終わったエアロスクリーン型保護デバイスの初実装テスト

 クリスマス前までにインディカーは、エアロスクリーン型保護デバイスのテストを3回予定している。

 10月7日にバーバー・モータースポーツパークでシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)とライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。10月15日にリッチモンドのショートオーバルでディクソンとジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。

 さらに11月5日にマクラーレンと提携するアロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツでジェームズ・ヒンチクリフとデイル・コイン・レーシングのセバスチャン・ブルデーがセブリングでテストを行う予定だ。

「これは業界を変化させるドライバーの安全ソリューションであり、誇りに思っている。この保護デバイスの導入は、私にとってゲームチェンジャーであり、とても大きい意味を持つ。これから長い間、このスポーツの見た目を変えるものなんだ」とフライはコメントしている。

ピットを離れるスコット・ディクソン
ピットを離れるスコット・ディクソン

エアロスクリーン型保護デバイスを装着して走るチップ・ガナッシ・レーシングのマシン
エアロスクリーン型保護デバイスを装着して走るチップ・ガナッシ・レーシングのマシン

エアロスクリーン型保護デバイスの初テストに参加したウィル・パワー
エアロスクリーン型保護デバイスの初テストに参加したウィル・パワー

エアロスクリーン型保護デバイスの内部画像
エアロスクリーン型保護デバイスの内部画像