「ベッテルとルクレールは一触即発」。ロス・ブラウン、フェラーリ代表の対応に注目

 F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、緊張感が高まっているシャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルの関係は、「一触即発となる可能性のある組み合わせ」であり、フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは注意を払うべきだと述べている。

 1戦ごとに、ルクレールとベッテルの関係性は引火点に近づいているように見える。ベルギーGPとイタリアGPで連勝したルクレールはベッテルを完全に凌駕、今や21歳のルクレールがフェラーリにおける事実上のリーダーであると主張する者が増えるなか、シンガポールGPでは4度のF1世界チャンピオンであるベッテルが、完璧な走行を見せて勝利を飾った。

 しかしロシアGPにおいて、ベッテルはレース前にチーム内での取り決めがあったにもかかわらず、スタートでルクレールの前に出た後、ポジションを戻すようにとのチームの指示に従わなかった。この一件はフェラーリでの緊張関係が高まってきていることを改めて示し、今後の壮絶な戦いを予感させるものでもある。

 ブラウンはロシアGPのレビューのなかで、ビノットは「今後数日のあいだに、荒れ狂う大波のように見える事態の沈静化に取り組む必要がある」と述べている。

「ひとりのドライバーは、過去2シーズンにあまりに多くのミスを犯してはいるものの、4度のF1世界チャンピオンで、今もグリッド上で最も優れたドライバーのひとりである」と以前フェラーリでテクニカルディレクターとストラテジストを務めていたブラウンは語った。

「他方では、素晴らしい才能を備えたシャルル・ルクレールがいる。結局のところ、将来のスタードライバーでなければ、4回連続を含む6回のポールポジションを獲得し、スパやモンツァのような伝統的なサーキットで2回の優勝を飾ることなどできはしない」

「これは一触即発となる可能性をはらんだ組み合わせであり、慎重な対処が必要だ」

「もちろんマッティアはこうした力学がどのように作用するか十分承知している。以前、彼自身が若いエンジニアだったころにもそうしたことを経験してきているからだ」

「今の彼は、健全なライバル関係がスムーズに築かれるようなメカニズムを、確実に作用させる地位と責任を担っている」

 フェラーリがチーム内部の火種を抑えようと奮闘する一方で、フェラーリのコース上での復活によってメルセデスは戦い方の見直しを余儀なくされ、ソチで反撃、見応えのあるバトルが見られた。

「5年半にわたって優勢を誇った後に、メルセデスはようやく、彼らの優位性に真に立ち向かえるライバルに対峙している」とブラウンは語った。

「この状況に順応するのは一筋縄ではいかないが、トト・ウォルフのチームは非常にうまく対処してきている」