「スプーンNA2とナイトスポーツSE3Pが参戦!」第56回マカオGPをプレイバック!/前編

「スプーンNA2とナイトスポーツSE3Pが参戦!」第56回マカオGPをプレイバック!/前編

公道サーキットでのチューニングカー最速王座決定戦!!

スプーンは2年連続、ナイトスポーツは16年ぶりにエントリー

11/19 Thu.(FREE PRACTICE)

2台とも順調なすべり出し! 速さを見せつけたRX-8!

大ざっぱに言えば、スリックタイヤの装着がOKで排気量によるクラス分けがあるだけ。そんな単純明快なレギュレーションのもとに争われるのが、『マカオロードスポーツチャレンジ』で、いかにもチューニングカーによるレースっぽくてイイ。

日本からのエントリーは2チーム。まずは前年に続き、2年連続で参戦するスプーンだ。マシンはNSX-R GT改。クラスBでスプーン代表の市嶋サンがステアリングを握る。

エンジンはC32B改3.5Lで戸田レーシング製6連スロットルを装着。制御はモーテックM600が担当する。排気系が見直されてるけど、それ以外は基本的に前年の仕様のままだ。レブリミット9000rpmで420ps、駆動系は4.4ファイナルにNA1純正5速MTが組みあわされる。また、バンピーな路面に合わせてABSを追加したのが前年からの変更点。

もう1チームが70年代から数回、マカオギヤレースに参戦した実績を持つナイトスポーツ。マシンはクラスBにエントリーのRX-8で、谷川達也選手がドライバーを務める。

エンジンは08年のRXレース用マシンをリメイク。13B-REWに換装してオリジナルタービンを装着する。最大ブースト圧1.2キロ時に500psを誇るけど、今回は耐久性を重視して1.0キロの400ps仕様で挑む。ミッションはヒューランド製6速MTを搭載。車重1180kgと軽さも大きな武器だ。

スプーンとナイトスポーツはピットが隣り同士。スーパーGTやS耐を戦う谷川選手は初めてのギアサーキットということで、練習走行を前に市嶋サンからコース攻略のアドバイスを受けた。

でもってOPTステッカーを貼ってもらうのはお約束。これで50psアップは確実だ!? しかも、あちこちの媒体にアピールもしてもらえちゃうから一石二鳥だーねー。

練習走行は木曜日の朝9時40分にスタート。日本から参戦するスプーン&ナイトスポーツにとって、この30分間のセッションは翌日の予選に向けたマシンの状態…特にサスセッティングのチェックが一番の目的になる。

スプーンNSX-R GTは、前10k/後12kというバネレートを選択。昨年の決勝が18k/20kだったから、約半分にレートを落として臨んだワケだけど、これが裏目に出ることに。

「レブリミットは前年と同じ9000rpmだけど、排気系の見直しと燃調&点火時期を煮詰めたから20psくらいアップしてるかな。エンジンは調子イイよ。ただ、アシを動かしてメカニカルグリップを高めようとしたんだけど、ストレートでフワフワしちゃって踏めなかったんだ。さすがにこのバネレートじゃ柔らかすぎたね」と市嶋サン。タイムは3分11秒911でクラス6位、総合20位にとどまった。

そこで予選を前に14k/18kへとスプリングを変更。さらに、フロア下への風の巻き込みを減らしてストレートでの安定性を高めるため、車高もギリギリまで下げられることになった。

一方、ギアサーキット初走行となるのがナイトスポーツRX-8。中村サンいわく、「スリックタイヤを履いてても、路面コンディションを考えるとアシは柔らかくないとダメ。ですからR1Rで日本のサーキットを走るくらいのバネレート、前14k/後8kを選びました。というか、筑波でテストしたほぼそのままの仕様ですね。あとはボトミングした時、シャシーを擦らないように車高を高めにセットしてます」とのこと。

また、ステアリングを握る谷川選手もギアサーキットは初めて。「前日にゲームでシミュレートして、コースレイアウトだけは覚えました。実際、思っていたほど路面はバンピーでなかったですし、ガードレールもそれほど気になりませんでした。エンジンはレスポンスがイイし、意図的にパワーを落としてる分、とても扱いやすい。スリックタイヤを履いてるので400psでは特になにも起こりません。コース全体を通してバランスよく速いマシンなので、ボクがコースに慣れれば十分タイムアップは狙えますね」。

ストレートで思ったほどトップスピードが伸びなかったというけど、初走行でなんとクラス1位、総合3位となる2分44秒891をマーク!! トップからは6秒落ちだけど、谷川選手の頼もしいコメントからすると、その差を埋めるのは意外と簡単かも…。

ちなみに、練習走行での感触から行われた手直しは、車高10mmダウンとファイナルギヤの交換。ファイナルは「どうせ最高速を稼げないなら」ということで3.9から4.1へとローギヤード化が図られ、山側のテクニカルセクションでさらにタイムを稼ぐ方向でセットアップされたのだ。

全長6.12km、コース幅7~14mのギアサーキットは、マカオGPの開催に合わせて誕生する公道コース。メルコヘアピン~リスボアコーナーまでの高速セクションと、その先のアップダウン&ブランドコーナーが連続するテクニカルセクションに分けられる。また、全周にわたってエスケープゾーンはなく、路面もバンピー。一瞬のミスが即クラッシュにつながるチャレンジングなコースなのだ。

※クラスは排気量によってA=3500cc以上、B=2000~3500cc、C=2000cc以下に分けられる。また、過給機付きはガソリンエンジンが1.7倍換算、ディーゼルエンジン(今回はエントリーなし)は1.5倍換算となる。