WRC:2022年のハイブリッド導入は「予定どおり」進行中。10月中にはサプライヤーを決定

 FIAでラリーディレクターを務めているイブ・マトンは、2022年からの導入を目指しているWRC世界ラリー選手権のハイブリッドシステムについて、「すべて予定どおりに進んでいる」とコメント。10月中にはシステムサプライヤーを決定するとした。

 ラリー競技の最高峰であるWRCでは、自動車業界を取り巻く流れを受け、2022年からハイブリッドシステムが導入される。導入から3年間は各チームに共通のハードウェアとソフトウェアが提供され、全車同一のシステムを使うことになる。

 WRCにおけるハイブリッドは、リエゾン(移動区間)など都市部では電気でのみ走り、スペシャルステージ(SS)では電気ブーストとして利用することが狙いとされている。

 FIAでラリー競技を取りまとめているマトンはWRC公式サイト『WRC.com』に対し「我々が求めているハイブリッドシステムを提供可能な会社についてリサーチを進めている」と語った。

「彼らからはフィードバックを得ているし、シリーズに参戦するマニュファクチャラーも、我々が導入を予定しているハイブリッドシステムに関して、研究を進めている。(システムサプライヤーの)正式決定は10月には行われる予定だ」

「物事は計画どおりに進んでいる。12月末までにはテクニカルレギュレーションを完成させ、ワールドモータースポーツ・カウンシル(WMSC世界モータースポーツ評議会)で発表する。(次世代レギュレーションを発表した)9カ月前に紹介したタイムラインどおりに話は進んでいるよ」

 2022年のWRCへ参戦を計画しているメーカーからは車両開発のためにテスト日程追加の要望が出ているとみられており、マトンも「これまで同様に、マシン開発のために使いのテスト日程を認めるだろう」とも述べている。

 最後にマトンは「ハイブリッドWRカーにかかるコストは、現行WRカーと同程度に抑えるつもりだ」とコメント。新たな自動車メーカーの参入を促すべく、コスト抑制にも積極的に取り組む姿勢を強調している。

「自動車メーカーと協力して、どういった施策を採れるか議論を進めているし、マーケティングの観点から投資以上の見返りが得られないエンジニアリングへ資金を投入しすぎないよう話もしている」

 ハイブリッドが導入される2022年のWRCでは、市販モデルをベースとしたボディワークか、チューブラーフレームを使った“プロトタイプ”のボディワークが認められるほか、ベース車両の“スケーリング”も可能となる。使用されるエンジンについては、現行WRカーと同じく排気量1600ccのターボエンジンとなる。