100万分の1秒の違反で予選失格のリカルド、“常識外れ”の厳罰に怒り「週末が台無し。飛行機代を払ってもらいたい」

 ルノーF1のダニエル・リカルドは、シンガポールGPで受けた予選結果からの除外というスチュワードの裁定について強い不満を示し、厳しすぎる罰則で屈辱的な気持ちになり、レースウイークエンドを台無しにされたと発言した。

 リカルドは土曜日の予選では好調で、Q3で8番手のタイムを出していた。しかしその後、Q1でのラップでMGU-K(運動エネルギー回生システム)のパワーが制限を超えていたことが判明し、技術規則への抵触によりリカルドは予選結果から除外された。決勝レースはグリッド最後尾からのスタートが認められた。

 スチュワードに喚問されたルノーは、MGU-Kの出力超過はQ1での最も遅いラップで縁石にヒットした際に一度だけ起きたものであり、わずか1マイクロ秒(100万分の1秒)と、タイム向上への効果は無視できるほどのものだったと強調したが、聞き入れられることはなかった。

 後方からのレースに闘争心をあらわにして臨んだリカルドは、アグレッシブな走りで一時は入賞圏内にまで順位を上げた。しかしアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィとの競り合いでタイヤがパンクしたことにより後退、結局ポイント争いからは脱落している。

 期待外れのレース結果もさることながら、リカルドは土曜にスチュワードから下された厳しい裁定について納得できずにいた。

「なぜこれほど厳しいペナルティが下されるのか。いろいろ考えて眠れない夜を過ごした」とリカルドは『Crash.net』に対して語っている。

「僕にしてみれば、ある1周のうちのある瞬間だけで起きたことだ。もしもセッション中に同じコーナーで毎周発生していたことなら、(ペナルティを受けても)文句は言わなかった」

「トラックリミット違反と同じようなことだ。コースを大きく外れたことで利益を得たのだとしたら、そのラップタイムだけを抹消すれば良い。僕たちは今回のことで何のアドバンテージも得ていない。それなのにセッション全体が抹消されてしまったんだ」

「裁定は屈辱的だった。僕は自分の主張を表明したし、これからも主張し続けるつもりだ」

「彼ら(FIA)は、(走行中のバトルにできるだけペナルティを出さずに)僕らをコース上で戦わせるというアプローチを取りつつある。素晴らしい仕事をしてくれていると思う。でも、走行中にペナルティを出さなかったとしても、僕に制御できなかったことについて大きなペナルティを出すのでは、意味がない」

2019年F1シンガポールGPでのリカルド
2019年F1シンガポールGPでのダニエル・リカルド

「彼らに対して思うところはあるけれど、きつい言葉を投げるようなことはしない。僕の気持ちは言わなくても分かっていると思う。レースウイークが台無しにされたのだからね」

「帰りのフライトは12時間かかる。まるで無駄な時間に思えるよ。明日の飛行機代は彼らに払ってもらいたいくらいだ」と怒りが収まらないリカルドは語った。

「強い怒りを覚える。誰かを個人的に怒らせるようなことはしていないのに、不当な扱いを受けたような気持ちだよ。誰を恨むつもりもない。ただもう少しだけ常識的に対応してほしかっただけだ」