MotoGP:決勝レース最終ラップのトラックリミット超過の違反について、新たなガイドラインが決定

 9月21日、FIM MotoGP Stewards Panel(FIM MotoGPスチュワートパネル)により、トラックリミットの規定が明示されるとともに、最終ラップの違反に対する新たなガイドラインが発表された。

 今回の件は「アラゴンGPでセーフティ委員会との協議の末、決勝レースの最終ラップで発生した場合のトラックリミット超過について規定を更新することを決定した」と発表されている。

 まず、トラックリミットの超過の定義と規定について。ライダーはトラックリミットを超過した走行をしてはならない。トラックリミットをオーバーしたと判断されるのは、フロント、リヤの両方のタイヤが同時にトラックの外に出た状態を言う。

 トラックリミットを超過した場合、決勝レース以外のセッションでは、該当のラップタイムが抹消される。決勝レース中の場合は、その状況によりいくつかに分かれる。

 もしもライダーがタイムをロスして明らかな不利を被った場合は、ペナルティなどは科されず、そのトラックリミットも記録されない。タイムのロスやメリット、デメリットが不透明であった場合、トラックリミット超過は数回にわたり許容される。ただし、あまりに多い場合は、他のライダーと同じコース上を走っていないとしてそれが有利に働いているとみなされる。

 ライダーが3回のトラックリミット超過違反を犯した場合は、ダッシュボードに警告メッセージが表示される。5回になるとロングラップ・ペナルティが科され、ダッシュボードとサインボードにそれが表示される。

 なお、電動バイクレースのFIM Enel MotoE World Cup(FIMエネルMotoEワールドカップ)の場合、レース周回数が非常に短いために、1回のトラックリミット超過で警告が発せられ、3回のミスでロングラップ・ペナルティが科される。

 一方、ライダーがトラックリミット超過によって、明らかな有利を得たとスチュワートが見なした場合。このとき、スチュワートはペナルティを科すことができるが、ペナルティの種類にはいくつかある。ポジションの変更やタイム・ペナルティ、また、ロングラップ・ペナルティだ。この場合、上記で示した『不利を被った場合、またはそれが不確定なトラックリミット超過』の数、つまりロングラップ・ペナルティまでの猶予の数にはカウントされない。

 そして、以降が新たに決定された、最終ラップで起こったトラックリミット超過の違反についての規定である。

 レース結果に影響を与えた最終ラップの違反については、ライダーがトラックリミットをオーバーしたことで、不利になったことを示さなければならない。もしスチュワートが明らかな不利を被らなかった、と判断した場合は、結果の変更、またはタイム・ペナルティが科される。

 これは、最終ラップでトラックリミット超過を犯したライダーが、争っているライダーたちよりもよいポジションにならないことを保証するためだという。

 トラックリミット超過に関する決定責任はFIM MotoGPスチュワートパネルにあってその判断は最終的なものであり、違反についてはビデオで確認される。これについて、講義または告訴の可能性は有さないということだ。

 サンマリノGPのMoto2クラスの決勝レースでは、最終ラップの12コーナーで2番手のアウグスト・フェルナンデス(FLEXBOX HP 40)がトラックリミットを超過。その後、トップを走行していたファビオ・ディ・ジャンアントニオ(+Ego Speed Up)を交わして優勝を飾った。

 レース後、ふたりはスチュワートに招集されてヒアリングが行われ、レース結果に変更はなしと判断された。しかし9月19日、これを受けた+Ego Speed Upが控訴。審議の末、同日にこの控訴が退けられていた。