FIA-F4オートポリス:佐藤蓮が連勝でチャンピオンに王手。「SUGOの1レース目に、さっそく決めてしまいたい」

 9月7~8日に大分県日田市のオートポリスで行われたFIA-F4選手権第5大会において、ベストタイムをマークし、初のポールポジションを獲得したのは三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)。しかし、セカンドベストタイムはポイントリーダーの佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が記録し、フロントロウを分け合うことに。決勝では2レースともに好スタートを決めた佐藤が優勝を飾り、チャンピオン獲得には一歩届かなかったが、王座獲得に王手をかけることとなった。

 FIA-F4第5大会の舞台はオートポリス。唯一本州を離れて争われる地とあって、FIA-F4を戦う若手ドライバーたちには実戦経験はおろか、練習時間も確保しにくいサーキットだが、しっかり事前にテストを行っていた効果は絶大だったよう。

 公式予選では三宅が最速タイムを刻んだ一方で、セカンドベストタイムでは佐藤がトップ。第9戦は三宅が初の、そして第10戦は佐藤が6回目のポールポジションを獲得した。特に佐藤はセッション後半に赤旗が出たものの、再開後は一切走行せず。この予選で使ったタイヤを決勝でも使用することから「ここで3~4周走らなかったことが、効いてくると思います」と語っていたが、果たしてそのとおりになるか注目された。

2019年のFIA-F4 第9戦スタートシーン
2019年のFIA-F4 第9戦スタートシーン

 第9戦のスタートは三宅、佐藤ともにシグナルの反応はほぼ同時タイミング。しかし、「クラッチミートでミスしてしまった」という三宅に対し、佐藤は「クラッチのつながりが完璧だったので、その分で前に出られた」と言うとおり、1コーナーにはけん制なしにトップで飛び込んでいった。このふたりに続いたのは予選3番手だった太田格之進(SRS/コチラレーシング)。早々と後続を引き離し、チームメイト同士で激しくトップを競い合う。

 オートポリスはコーナーが多いため、前走車がミスをすればオーバーテイクの機会も訪れるが、そのミスを誰も冒さないレベル高き戦いが続いていった。というより、トップの佐藤は3周目にファステストラップを記し、やや間隔を広げると後続のふたりにペースを合わせているのは、もはや誰の目にも明らかな状況だった。

「最初に少しマージンを築いて、そこからは明日(の第10戦)に向けてタイヤを温存していました。最後また追いついてきたので、さすがに少しペースを上げて。しっかりコントロールできて勝てたので、自分でも点数の高いレースだったと思います」と佐藤。これで6勝目をマークした。

 一方、その後方では小川颯太(WARMTECH Skill Speed)と川合孝汰(DENSOルボーセIPG F4)、木村伊織(Silver Star Racing)、菅波冬悟(OTG DL F110)による4番手争いが繰り広げられていた。

 昨年のオートポリスでは菅波が連勝、今年も大暴れが期待されたものの、急きょLEON K2 R&D RACINGからスーパーGTデビューが決まり、掛け持ちとなった影響なのか、いまひとつ切れを欠くことに。終盤からは小川と川合、木村と菅波のバトルに分かれるも、ともに順位変動のないままゴール。

 続く第10戦は木村、三宅がフロントローに並んだのは変わらず、しかし3番手には平木玲次(MediaDo ADVICS影山F110)がつけ、太田を従えることに。だが、スタートを決め、3番手に躍り出たのはセカンドローに並んだふたりではなく、5番手のスタートの川合。「スタートに賭けていました」とまさに有言実行を果たす。

佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)
佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)

 しかし、前を行くふたりは川合を寄せつけず。やはり早々に一騎討ちへと持ち込んでいく。今すぐにでも抜き去りたい三宅ながら、佐藤は隙を見せず。そんななか、7周目の2コーナーでアクシデントが発生。コース上に横たわった車両があったため、セーフティカーが導入される。その後のリスタートは「いつもどおりのことをやって」佐藤が、このレースで初めて差を広げたのに対し、三宅は川合にぴたりと食らいつかれてしまう。

 ひとり逃げた佐藤に対し、三宅は川合だけでなく太田、平木も背後に置く、最後まで厳しいバトルを強いられたものの、隙を一切見せず。一方、川合も3番手の座を最後までキープして、今季2度目の表彰台に立つこととなった。逆に最終ラップに、その後方では順位が入れ替わる。第2ヘアピンで平木が太田をかわして、さらに木村も続くこととなった。

 7勝目を挙げた佐藤は、これで完全にチャンピオンに王手。「いつもどおりのことをやって、いつもどおりのレース運びができたので、今週で決められませんでしたが、レース内容には非常に満足しています。次のSUGOでは1レース目に、さっそく決めてしまいたいと思います」と佐藤。

 なお、インディペンデントカップでは第9戦を仲尾恵史(TCS Racing Team)が、第10戦を佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)が制覇。ともに3勝をマークしており、こちらは最終大会までタイトル決定は持ち越されそうだ。