日産リーフ最大のライバルが登場!? フォルクスワーゲンのEV「ID.3」は、ドイツでは補助金により小型車並の価格に!?【フランクフルトモーターショー2019】

●ついに姿を現したフォルクスワーゲンのピュアEV

フォルクスワーゲンは、「フランクフルトモーターショー(IAA)2019」でピュアEVの「ID.3(アイディ.3)」を発表しました。フォルクスワーゲンブランドだけでも、2023年までに約90億ユーロをe-モビリティに投資し、今後10年間で1,000万台以上の電気自動車を生産し、20車種以上の電気自動車を導入することを計画しています。フォルクスワーゲングループは、子会社の「Elli」と共に、再生可能なフォルクスワーゲンエネルギーの供給を既に開始しており、充電インフラの構築にも取り組んでいるそう。

フォルクスワーゲン・アイディ.3
フォルクスワーゲンの電動化プラットフォームを使った「ID.3」がデビュー

電動化車両専用の「MEB(モジュラーエレクトリックツールキット)」プラットフォームをベースに開発された、本格EVといえる「ID.3」は、CO2ニュートラルとなる方法でラインオフされ、EVならではのハイレベルなドライビングダイナミクスを備えるほか、最新のコネクティビティも用意されています。

特別限定モデルの「ID.3 1ST」は、最大420km(WLTPモード)の航続距離を達成し、3つの装備バリエーションが設定されます。

フォルクスワーゲン・アイディ.3
「ID.3」の特別限定モデル「ID.3 1ST」の外観

「ID.3 1ST」モデルには、もっとも一般的な、58kWhのエネルギー容量を備えたバッテリーが搭載され、量産バージョンでは、より容量の少ない45kWhのバッテリーオプション(航続距離:最大330km)と、より容量の大きな77kWhのバッテリーオプション(航続距離:最大550km)も後日リリースされるそう。

「ID.3」の電気駆動システムは、主にパワーエレクトロニクスとギアボックスを含む永久磁石同期モーターから構成されていて、これらはリヤアクスルに一体化。フラットな高電圧バッテリーは、スペースを節約するためにアンダーボディに効率的に配置されています。さらに、エアコン用コンプレッサーやステアリングラックといった補助ユニットも、フロントエンドにコンパクトに収められています。

フォルクスワーゲン・アイディ.3
電動化車両専用の「MEB(モジュラーエレクトリックツールキット)」プラットフォームを使ったID.3

パワーエレクトロニクスは、モーターとバッテリー間の高電圧エネルギーフローを制御します。このプロセスでシステムはバッテリーに蓄えられている直流電流(DC)を駆動モーター用の交流電流(AC)に変換。12V DC電装システムには、DC/DCコンバーターから低電圧が同時に供給されます。

モーターの駆動力は、1速ギアボックスを介してリヤアクスルに伝達され、モーター、パワーエレクトロニクス、ギヤボックスは、1つのコンパクトなユニットを構成しています。アンダーボディに配置されたバッテリーによって、「ID.3」の重心はレーシングカー並みに低くなり、ニュートラルなハンドリング特性というプラスの効果をもたらすそう。「ID.3」は、理想的な前後重量配分も特徴としており、後輪駆動と組み合わせることによって、優れたパフォーマンスが実現しています。

フォルクスワーゲン・アイディ.3
ID.3のインパネ

充電時間は、100kWの急速充電器の場合、「ID.3 1ST」は、30分間で約290km(WLTPモード)を走行可能なエネルギーを充電することができるそう。これにより、小型車セグメントにおいて、従来よりも大幅に長い航続距離を実現したとしています。「ID.3」に搭載されるバッテリーは、8年間または160,000kmの保証付になります。

フォルクスワーゲン・アイディ.3
ID.3のメーターパネル

EV専用設計モデルらしく、時代を先取りしたデザインを備えながら、広々とした室内空間を確保。ゴルフと同等のボディサイズを備え、同クラスの中でも最も広いインテリアを実現しているそう。なお、ドイツにおける量産モデルのベース価格は、30,000ユーロ未満で、予想される政府補助金(大衆向け電気自動車)が控除された車両価格は、一般的な小型車の価格と同等レベルになるとしています。販売はお膝元ドイツで2020年半ばからとしています。

(塚田勝弘)