STEP2で355ps・259km/h!「トラスト・スーパー7Mソアラ」の使用パーツを大公開!・その2【OPTION 1986年8月号より】

昭和なOPTIONを紹介しているclicccar版【Play Back The OPTION】では、ハイソカーの代表選手、7M-GTEUを搭載する2代目ソアラ「3.0GT」をベースに、OPTIONとチューニングパーツメーカーのトラストによるジョイント企画「スーパーソアラ7MG」をお届け中です。

前回のその1では、最高速=259.00km/hを叩き出したハイライトと、テストドライバーを務めたコボちゃんこと桂伸一さんのインプレッションなどを紹介しました。今回はSTEP2の使用チューニングパーツを探ってみましょう。それにしても、各パーツ名がなんとも懐かし〜! では、いってみましょう!!

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OPTION・TRUST Joint Tuning
新ホットマシン『スーパーソアラ7MG』チューニング計画

■なんたってSTEP2の主役は『Rebic(レビック)』!

今回のスーパーソアラ、STEP2で最大の注目は、トラスト新開発のスペシャルシステム「Rebic(レビック)」だ。このRebic、基本的には燃料増量用補助インジェクターのコントロールシステムだが、コイツがカシコイ!

バンクを走る7Mソアラ
ナナメのバンクを走るシーンを見るだけでもなぜか幸せになる…分かります!?(笑)

補助インジェクターの増量システムといえば、もっとも単純なのは所定の回転数で補助インジェクターのスイッチON、全噴射というヤツだ。インジェクターをマルチに装着すれば段階増量も可能になる。

さらに高性能化されると、ブーストや回転に応じ、噴射量が変化するタイプとなるわけだが、通常、回転パルスに比例し直線的に増量する。つまり、高回転式になればなるほど比例して多量のガスが供給されることになる。「ウン、それでいいじゃないか」、このタイプには誰もがついもっともらしく納得しそうになる。が、現実には違う。そもそもノーマル車の電子燃料噴射も決して直線的ではないのだ。

Rebicの解説
GReddy Injector Controller「Rebic」、走行しながら追加インジェクターの作動状態が見える。セッティングの煮詰めは非常にやりやすい。

そして、このRebicも直線的に単純増量するのではない。より理想的な曲線増量パターンを内蔵しているところがポイントなのだ。その増量プログラミングこそが、長年にわたるトラスト・チューニングのノウハウの結晶というわけだ。段付きの無いスムーズなパワー特性、トップエンドまで気持ちよく回るFUEL CONTROLL、それは決してあっけなく生み出されたものではなかったのだ。

では、もう少し具体的に見ていこう。

Rebicの開発は数年前から一歩ずつ着実に進められてきた。これは谷田部での最高速トライを当時、不利と思われていたインジェクションターボで続けてきた成果と言えよう。さらにシャシーダイナモ、エンジンテストベンチ、計測用各種機器をフルに使って煮詰められ、今、ついに製品化されたのだ。

Rebic取り付け
コントローラー部からの配線はカプラーでワンタッチ。

特色としてあげられる第1点は、ノーマルコンピューターを賢く使っていること。

まず低ブースト時やアイドリングなどは、ノーマルコンピューターによって制御された燃料で走行する。そしてノーマルコンピューター/インジェクターで対応しきれない高回転or高ブースト時に、補助インジェクターからRebicで制御された量の燃料を送り込んでやる。これならばあまりブーストを上げないで流して走るときはノーマルと同じ燃費で乗りにくさもない。が、ひとたびアクセルを踏み込んでフルブーストとなるときには、Rebicがエンジンの必要とする燃料を送り込むわけだ。

Rebicの配線
室内ではRebicのメインアンプ部に各配線とバキュームホースをそれぞれ接続する。バキュームホースはツブレがないように注意!

そして注目の第2点は何度も言うが、滑らかなトルク曲線的な増量パターン。これはエンジンが実際に吸入している空気重量から決定されたものだ。

ノーマルソアラの、メーカー公表のエンジン性能曲線をよく見ればわかる。最大パワー230ps/5600rpm・最大トルク33kgm/4000rpm。ここでトルク曲線に注目してみると1000rpmで約23kgm、2000rpmで約32kgm、4000rpmで最大の33kgm、ここから5000rpmまでなだらかに落ちて最大パワーの5600rpmでは29kgmに落ちている。さらに6500rpmでは約22kgmになっている。つまり6500rpmと1000rpm以下とがほぼ同じトルク値となっているのだ。

トラスト・ソアラのエンジンルーム
TRUSTソアラ7M-GTEUのエンジン。

たしかに高回転では摩擦損失(ポンピング損失や機械損失)が大きいこともあるが、密度の低下やバルブ開閉時間の短縮によって、思ったほどの空気量がシリンダーに入っていないためだ。このときにあまり多くの燃料を入れても濃すぎてパワーを生み出さないばかりか、燃費の悪化まで招く結果になる。

ソアラのマフラー
トラスト製70φターボ用マフラーです。

が、直線的増量で最大出力時(高回転域)に合わせたセッティングをすると、今度は最大トルク時(中回転域)で薄くなりノッキングなどが発生する。通常のストリート走行では乗りにくくなってしまうのだ。そしてこの原理はなにも7M-GTEUだけじゃない。L型であろうがREであろうがみんな共通なのだ。

Rebic配線図
【取り付け基本配線図】です!

ちょっと理屈っぽくなったけど、そうしたボルトオン的燃料増量の欠点を、このRebicは基本レベルで解消しているというわけだ。

それにしても、これからのチューニングはコンピューター抜きでは進められない…というのが実感だね!

ソアラのゼロヨンシーン
ゼロヨンタイムは13.68秒にタイムアップ!

【TVVC】

■いうまでもないけど、ブーストコントローラーはターボチューンの必需品!

TVVC
TVVCはノーマルのアクチュエーターを開閉させるパイプの中間に接続すればOK。

もうターボ車オーナー、ファンならばよーく知られているTVVC。ブースト圧の設定にどうしても必要なパーツってことはよーく知られているので説明する必要はないよね。

しかし、このTVVCのいいところは、調整ノブを押しつけて回さないと設定が変わらないところ。これならば助手席の彼女にいたずらされても大丈夫。こんな安心設計が嬉しいのです。

追加インジェクター・コントローラー
追加インジェクターは500cc×1本です。

【ブーストカット防止器】

■これをつけなきゃブーストは0.6kg/cm2くらいまでしかアップできないぞ!

各種リミッターカッター
まだ発売前の各種リミッターカッターです!

最近のクルマはスピードリミッターは当然のように、ブーストリミッターや回転リミッターがなかなか外れないように付けられ、ノーマルコンピューターのひとつの回路として組み込まれている。以前ならばコンピューターへの配線をカットしたりすることで簡単に対応できたが、特にこのニューソアラは面倒なのだ。

そこでトラストがこのホットマシン作戦に合わせて開発しているのが、このブーストカット防止器だ。

現在、走行テストでより信頼性の高い回路とするため研究中。みんなも楽しみに待っててね。

トラスト・ソアラのバンク走行
バンクを疾走するトラスト・ソアラ。
1986年8月号の表紙
1986年8月号の表紙です!

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トラストのコンピューターチューン元年のような記事で、燃料チューンの基本勉強にもなりますね。燃料コントローラー系のRebic(レビック)初代機が生まれ、その後はRebicII からeマネージへ。ブーストコントローラーはTVVCからミニが誕生し、そしてプロフェックへ…。ウ〜ン、TRUSTチューニング史ここにあり!です。

[OPTION 1986年8月号より]

(Play Back The OPTION by 永光 やすの)