「リッター12キロの低燃費を実現した500馬力のフルチューンFD3S」筑波サーキットを57秒台で周回する戦闘力!

「リッター12キロの低燃費を実現した500馬力のフルチューンFD3S」筑波サーキットを57秒台で周回する戦闘力!

サイドポート拡大+T78タービンで500馬力を発生!

多孔式インジェクターを軸にした綿密な燃料制御を敢行

周回レースにも対応できる耐久性を備えながら、岡山国際やセントラルを中心に活躍するアタック仕様に仕立てられたジューダスFD3S。

心臓部の13B-REWエンジンは、独自のサイドポート拡大仕様を搭載。特にインターミディエイトハウジングのプライマリーポートは、サイドハウジングのセカンダリーポート並みにかなり削り込まれているという。

制御に関しては、キメ細かなセットアップを実現するためのアプローチとして、6ホールのサード製850ccインジェクターの採用が大きなトピック。1000ccのシングルホールなどに比べても霧化特性に優れ、燃料噴射量のコントロールが行いやすいと判断。実際に燃焼効率が向上したことで低中速のトルクが増大し、おまけに燃費も改善されたので、扱いやすく、周回レースでの戦略も立てやすくなった。

こうして大幅な進化を果たした13Bに組み合わせるのは、T78-34Dタービン。カットバック処理を施して高回転志向をさらに強め、パワーFCとプロフェックを組み合わせてコントロールしている。ブースト1.5キロで550~600psに達するというからチューンドロータリーとしてはトップクラスのパワー。ストレートでもアドバンテージを稼ぐため、トップエンドでの伸びとパンチを重視しているのだ。

冷却系は、フレッシュエアを大量に確保するべく、導風板をワンオフで製作した上でVマウントシステムを採用。開口部から導入した空気はインタークーラーを通り、クーリングボンネットに設けられたアウトレットダクトからスムーズに排出される仕組みだ。

サブダクトにはオイルクーラーが設置されているが、本来ウインカーが装着されるスペースにはパワステ用のオイルクーラーが搭載されていた。

さらに、2次エアを確保するための経路を排除し、インマニの軽量化を断行。断熱処理もしやすくなるなど、ハードユースに限定すればメリットは多い。

そして、パワーとトルクの増大に伴い、ミッションも純正Hパターンの強度アップを目的にOS技研の3速クロスを組み込む。クラッチもミッションに与える負担を少しでも軽減するため、ATSのカーボンツインをチョイスしている。

また、屈指のコーナリング性能を誇るFD3Sの良さを引き出すべく、接地性の向上をテーマとしたチューニングにも着手。T&EのVERTEXワイドボディで武装した上で、フロントに295/30-18、リヤに295/35-18(アドバンA050)という極太のSタイヤをインストールした。ホイールはワークのマイスターS1R。サイズは前後とも11J×18+30で、リヤにのみ30mmのスペーサーを追加する。

パワーに見合ったダウンフォースを獲得するため、GTウイングに加えてサイドカナードも追加。リヤディフューザーはタイヤハウス内のエアをスムーズに排出する役割を担う。

サスペンションは、大径ピストンを採用するアペックスのN1ダイパーType PROでセットアップ。柔軟にストロークするので、タイムアタック、模擬レース、ドリフトまで、オールステージをカバーする。

一方の室内は、ハッチやドアをFRP製の軽量パーツへと交換。ロールケージも重量増を少しでも抑えるため、サイトウロールケージのアルミ製を組み込んでいる。コクピットには追加メーターが乱舞し、スパルタンな仕上がりだ。後部には燃料の片寄りを防止するコレクタータンクも設置されている。

岡山国際サーキットではシェイクダウンで1分37秒911をマークし、筑波サーキットでは初走行にも関わらずアッサリと59秒102を達成。取材後も各部の熟成をつづけ、2019年の筑波アタックでは57秒898を叩き出すまでに速さを増している。それだけにとどまらず、ステージをストリートに移して燃費走行を行えば、リッター12km/Lという驚異的な低燃費まで実現! オールラウンド仕様としては、ひとつの完成形と言えるだろう。

●取材協力:ジューダス 岡山県岡山市楢原514-1 086-297-6669