WECシルバーストン:小林可夢偉の驚速タイムでトヨタ7号車が開幕戦ポール獲得

 8月30日に開幕したWEC世界耐久選手権2019/2020年シーズン第1戦シルバーストンは翌31日、晴天の下で公式予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)がポールポジションを獲得した。

 定刻11時50分にピットロード出口のシグナルがレッドからグリーンに替わり、まずはLM-GTE Proと同Amクラスの予選がスタートした。“シーズン8”も予選方式は前年度から不変。ふたりのドライバーが1台のクルマで順番にアタックを行い、その平均タイムで決勝のグリッドを決定する。

 最高峰カテゴリーのLMP1を含むLMPクラスの予選は、GTEクラスの予選中にデブリを取り除くための赤旗が出された影響で10分ディレイで開始された。多くのマシンがセッション開始前からピットロード出口に並ぶなか、トヨタ勢もその隊列に混ざり序盤からアタックに入っていく。

 まずはコンウェイが基準タイムとなる1分36秒038をマーク。これに8号車トヨタTS050ハイブリッドを繰る中嶋一貴が1分36秒707で続く。しかし、レベリオン・レーシングの1号車R13・ギブソンをドライブするブルーノ・セナがこのタイムを上回って2番手に。この動きに対して一貴は再度アタックを行い、1分36秒307を記録。2番手のポジションを取り戻した。

 ドライバー交代後のセッション後半では、いち早くピットインした7号車トヨタの可夢偉がワンアタックで1分35秒992という驚速タイムを叩き出し、平均タイムを1分36秒015に押し上げることに成功する。

 対するプライベーター勢はセナから代わったグスタボ・メネゼスが平均タイムを1分36秒570として2番手に。続けてレベリオンの3号車R13を駆るピポ・デラーニが1分37秒024というアベレージを残して3番手につけた。

 だが、一貴からバトンを受けたセバスチャン・ブエミも1分36秒台前半の好タイムをマーク。平均タイムを1分36秒315として8号車トヨタの順位を2番手に回復させると、ライバル勢はそのままアタックを終了。この結果、トヨタの2台が予選ワン・ツーを決めている。

 レベリオン勢は1号車と3号車の順で総合3、4番手のセカンドロウを確保した。ニューカマーのチームLNT勢はいずれのドライバーも1分36秒台に入ることができず。クラス最後尾の5、6番手で明日の決勝を迎えることとなった。

 LMP2クラスは、プラクティスで好調をアピールしていたユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソンを抑えて、レーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07・ギブソン(フリッツ・バン・イアード/ギド・バン・デル・ガンデ/ヨブ・バン・ウイタート組)が、平均タイム1分40秒948でクラスポールを獲得した。

 ポールポジション獲得が有力視されていた22号車オレカは、1分41秒683とタイムを伸ばしきれずにクラス2番手留まり。同3番手にはグッドイヤーユーザーのジャッキー・チェン・DCレーシングの37号車オレカ07が入った。山下健太を擁するハイクラス・レーシングの33号車オレカ07は6番手だ。

■新型ポルシェ911 RSRの初陣は予選4番手。GTE Amではアストンマーティンが母国PP

TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド
TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド
TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド
TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド
LMP1クラスのポールシッター:小林可夢偉、ホセ-マリア・ロペス、マイク・コンウェイ
LMP1クラスのポールシッター:小林可夢偉、ホセ-マリア・ロペス、マイク・コンウェイ
レーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07・ギブソン
レーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07・ギブソン
LMP2クラスのポールシッター:ヨブ・バン・ウイタート、フリッツ・バン・イアード、ギド・バン・デル・ガルデ
LMP2クラスのポールシッター:ヨブ・バン・ウイタート、フリッツ・バン・イアード、ギド・バン・デル・ガルデ

 フォードとBMWの撤退により3メーカーの戦いに戻ったGTE Proクラスでは、AFコルセ勢が1分54秒代前半に入れる圧倒的な速さをみせ、セッション前半からタイムシートのトップ2を占める。

 そんななか予選セッションの折返しを迎えたところで、ポルシェGTチームの91号車ポルシェを駆るジャンマリア・ブルーニがスピンを喫す。この直後、91号車の右フロントタイヤがバースト。ボディカウルがコース上に散乱したことで、この回収のためにレッドフラッグが提示されることとなった。

 仕切り直しの形となったセッション後半もフェラーリ勢の勢いは衰えず。アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド組51号車フェラーリ488 GTE Evoが1分54秒171でポールポジションを勝ち取ると、僚友71号車が0.131秒差でこれ続きAFコルセ勢が開幕戦で予選ワン・ツーを決めた。

 地元イギリスメーカーのアストンマーティンは、97号車アストンマーティン・バンテージAMRが3番手となったものの、トップからは約0.8秒差とやや開きがある状況。4番手につけた91号車ポルシェ以下は1分55秒台の平均タイムだ。

 Proクラスと同様に、ポルシェとフェラーリ、アストンマーティンの3車種が投入されているGTE Amクラスでは、新型アストンマーティン・バンテージAMRを投入したTFスポーツの90号車(サリ・ヨロック/チャールズ・イーストウッド/ジョナサン・アダム組)がポールポジションを獲得した。

 2番手は前年度王者のチーム・プロジェクト1が走らせる56号車ポルシェ911 RSRがつけ、アストンマーティン・レーシングの98号車アストンマーティン・バンテージAMRがクラス3番手に入った。

 ケイ・コッツォリーノも乗り込む石川資章のMRレーシング、70号車フェラーリ488 GTE Evoは、トラックリミット違反によりタイムが抹消されたこともありクラス8番手となっている。

AFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo
AFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo
LM-GTE Proクラスのポールシッター:アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド
LM-GTE Proクラスのポールシッター:アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド
ポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR
ポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR
TFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMR
TFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMR
LM-GTE Amクラスのポールシッター:チャールズ・イーストウッド、ジョナサン・アダム、サリ・ヨロック
LM-GTE Amクラスのポールシッター:チャールズ・イーストウッド、ジョナサン・アダム、サリ・ヨロック
チームLNTの6号車ジネッタG60-LT-P1・AER
チームLNTの6号車ジネッタG60-LT-P1・AER
ハイクラス・レーシングからLMP2クラスに参戦している山下健太
ハイクラス・レーシングからLMP2クラスに参戦している山下健太
ユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン
ユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン