「4A-Gエンジンを捨て去ったモーター駆動の電気ハチロク!」コンバートEV仕様の可能性

「4A-Gエンジンを捨て去ったモーター駆動の電気ハチロク!」コンバートEV仕様の可能性

進化を続ける電気ハチロク!

エンジンルームには4A-GではなくDCモーターを搭載

このAE86レビンは、千葉県自動車大学校の学生たちがかつて試験的に製作したコンバートEV仕様『EV-86 GC3』だ。

エンジンルームを覗くと、見慣れた4A-Gの姿はなく、代わりにコントロールユニットとその下に約60kw(約80ps)のDCモーターが確認できる。なお、ミッション以降の駆動系は市販車のままで、モーターとミッションはアダプターを製作して連結。モーターの重量は約30〜50kgほどで、ラジエターなどの冷却装置も不要のためフロントセクションは大幅に軽量化されていることになる。その分、バッテリーが重たいため相殺されてしまうが…。

なお、エンジンではないので負圧が発生しない。そのためブレーキマスターには、コンプレッサーで負圧を作って作動させている。また、油圧も電動コンプレッサーで発生させ、パワステを駆動しているそうだ。

そしてパワー特性に影響を与える重要なバッテリー。バッテリーには、鉛、ニッケル、リチウムイオンなどの種類があり、この車両は当初「最もリーズナブル」との理由から鉛の12Vを直列配置していたのだが、のちに蓄電効率が圧倒的に高くコンパクト設計のリチウムイオンバッテリーに変更した(※写真は鉛バッテリー仕様)。

エンジンルームに鎮座するコントロールユニットは、既存のアクセルワイヤーをコントローラーに接続してアクセル開度に応じた回転制御を行なっている。灯火類などの電気系パーツは純正のままなので、コンバーターで電圧を12Vに落として純正バッテリーを介して動作させていた。

排気ガスを排出しないため、当然マフラーは不要。走行音もほとんどしないのは不思議な感じだ。環境には優しいが、チューンドに慣れた人にとっては物足りなく感じてしまう。

千葉県自動車大学校は、このAE86以外にコンバートEV仕様のS14シルビアも開発。EVレースを主戦場に、EVの可能性を追求し続けているのだ。