豪州SC:ジェームス・コートニーがウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド離脱へ

 オーストラリア大陸最大の人気ツーリングカー選手権、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーに参戦する2010年チャンピオンのジェームス・コートニーと、所属チームのウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)は、2020年シーズンに向け契約交渉を行わないことを確認。2019年限りで関係を解消し、コートニーがチームを離脱するとアナウンスした。

 2000年にはイギリスF3選手権を制覇すると、2003年からは日本に活動の舞台を移し、初年度の全日本F3タイトル獲得を皮切りに、フォーミュラ・ニッポンや全日本GT選手権でも活躍。GTでは名門チームトムスに所属し、2004年には片岡龍也と、スーパーGT初年度となった2005年には土屋武士とタッグを組み、トヨタ・スープラをドライブした。

 その翌年から母国復帰を果たしたコートニーは、V8スーパーカー・チャンピオンシップにストーン・ブラザーズ・レーシングからエントリー。その後、ディック・ジョンソン・レーシング(DJR)移籍2年目の2010年には5勝を挙げ、チーム史上初のシリーズタイトルを獲得した。

 その翌年にはチャンピオンタイトルを提げ、現在のチームにつながるホールデン・レーシング・チーム(HRT)へと移籍し、ウォーキンショー・レーシングがワークス待遇を失う2017年までファクトリーマシンのシートに座り続けてきた。

「数シーズンにわたってチーム内で培ってきた、親密で個人的な友情を考えれば、新たなシーズンに向けウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッドとの契約交渉を行わないという決断は、軽々しく下せるものではなかったよ」と、胸の内を明かしたコートニー。

「でも、ひとりのドライバーとして新たなチャレンジに挑むときが来たと感じているんだ。このチームが大好きだし、WAUは9年間もの間、僕にとってのホームであり続けた」

「あらゆることを一緒に経験し、我が家のように居心地の良い環境を離れるのは本当にツラい。でも、エキサイティングなチャンスが目の前に現れたときに、それを無視することはできなかったんだ」

2019年は最上位5位、ドライバーズランキング14位と苦戦が続いていた
チームからの惜別の辞に対し「心から感謝する」と応えたジェームス・コートニー

 コートニーの言葉にもあるとおり、チームに所属した期間で通算7勝を挙げたエースに対し、チームオーナーのライアン・ウォーキンショーも惜別の言葉を送った。

「ジェームスとは9シーズンにわたり、お互いに素晴らしい時間を共有してきた。彼の陽気で明るい性格と、ガレージ中で聞こえる笑い声を失うのは、チームのメンバー全員にとって本当に寂しいことだ。でも残る2019年シーズンで、ともに最高の時間を過ごせることを確信している」

 同時にウォーキンショーは、2018年からチームへの資本参入を開始した北米のアンドレッティ・オートスポートと、ユナイテッド・オートスポーツの意向を考慮しつつ、ライアン・ウォーキンショー、マイケル・アンドレッティ、そしてザック・ブラウンとの協議で近日中にも新ドライバーの発表を行う、としている。

 一方、ウォーキンショー・レーシングからHRTのステータスを引き継ぎ、ホールデンの現ワークス格として参戦するトリプルエイト・レースエンジニアリングは、クレイグ・ラウンズとの契約延長をアナウンスし、耐久カップ登録のコドライバーとして2021年末までステアリングを握ることを発表。少なくとも今季を含む3シーズンはジェイミー・ウインカップとのペアが継続することを確認した。

 2018年限りでフルタイムのドライバー稼業から引退を表明したラウンズは、10月のバサースト1000から始まるレース距離500マイル越えの”エンデューロ・カップ”に向け、ウインカップとのペアで全3戦にエントリーすることが決まっていた。

 ラウンズのマウントパノラマ全7勝のうち6勝をこのトリプルエイトとともに挙げており、その系譜を継いだ愛弟子ウインカップはシリーズで7度のタイトルを獲得するスーパースターへと登り詰めた。

 この新契約により、自身も師と仰いだピーター・ブルックの持つバサースト1000での9勝という記録に挑む可能性も出てきており、この新規2年契約は大きな注目を集めることになりそうだ。

コートニーは2020年に向け、恩師でもあるチャーリー・シュワルコート率いるTeam18への移籍が有力視されている
愛弟子ジェイミー・ウインカップ(左)とのペア継続を発表したクレイグ・ラウンズ