WRC:第10戦ドイツ制したトヨタのタナク、ヌービルの速さに「総合2位も受け入れる覚悟だった」

 8月23~25日に行われたWRC世界ラリー選手権第10戦ドイツを制したオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は、競技途中まで優勝争いを繰り広げたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)のペースを脅威に感じていたと明かし、シリーズチャンピオンを念頭に総合2位でフィニッシュすることも受け入れる覚悟だったことを明かした。

 2019年シーズン2度目のフルターマック(舗装路)イベントとして行われたラリー・ドイチェランドでは、序盤からタナクとヌービルが僅差の総合首位争いを繰り広げたが、競技3日目午後にヌービルがパンクに見舞われ後退。タナクは大量リードを手にして大会3連覇を遂げた。

 このラリー・ドイチェランドは先の尖った小石が散らばる箇所もあるなど、タイヤへの攻撃性が高く、どのドライバーもパンクするリスクを背負いながらの走行を強いられる。

 自身初のドライバーズチャンピオン獲得を目指しているタナクは、タイトル争いを見据え、ラリー・ドイチェランドではミスのない走りを念頭に置いていたといい、その結果として勝利を逃しても構わないと考えていたという。

「(競技2日目の)金曜日は、僕たちのほうがコンマ1~2秒速い状況だった」とWRC公式サイトに語ったタナク。

「しかし、土曜日は逆にティエリー(ヌービル)のほうがわずかに速い状況になっていたんだ。かなり難しい状況だった。だから正直に言って、総合2位も受け入れる覚悟だったよ」

「もちろん、そうは思っていても一切のミスをしないよう心がけながら限界までプッシュし続けたけどね。そして最終的に、やり遂げてみせた」

 ラリー・ドイチェランドで2019年シーズン5勝目を飾ったタナクは、ドライバーズランキングでヌービルに対するリードを33ポイントまで拡大したが、続くグラベル(未舗装路)イベントの第11戦トルコでもシリーズチャンピオンを見据えたアプローチを心がけると明かした。

「間違いなくラリー・トルコはWRCのなかで、もっともタフなイベントだ。そして去年も言ったように、僕たちが一番苦手とするイベントとも言えるんだ」

「去年は思うようなパフォーマンスを発揮できず、ペースもよくなかった。それでも僕たちは賢い戦い方をしたことで最終的にワン・ツーフィニッシュを飾ってみせた」

「2019年大会に向けては、懸命に作業を続けてきたから、パフォーマンスレベルも向上していると願っている。チームはシーズンでもっともラフなイベントであるラリー・トルコに向けて準備を整えてきた」

「そして僕自身も、ラリー・トルコにはドイツと同じく、“パンクをしないよう注意を払いながら、安定したペースを発揮する”というアプローチで臨むべきだと分かっているよ」