美しくて、しっかりと華がある。フォルクスワーゲン・アルテオン【注目モデルとドライブデート!? Vol.13】

●「実は、セダンが好きなの。このクルマいいかも」

「そんなことより、このクルマカッコよくない?」

クルマに乗り込んだ彼女・阿久津真央さんは、ボクの話を遮ってそう言った。

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フォルクスワーゲン・アルテオン

今日のクルマはフォルクスワーゲンの「アルテオン」。ドイツのフォルクスワーゲンは質実剛健なイメージがあるけれど、このクルマにそんな固定概念は通用しない。美しくて、しっかりと華があるのだ。どうやら彼女はお気に召してくれたようだ。

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華のある前席

まるでクーペのように流麗なスタイルは、その前身が「パサートCC」や「CC」といえば、クルマに詳しい人なら納得するかもしれない。今をときめくクーペ風セダン流行の比較的初期から存在した車種の後継なのだ。

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アルテオンのリアコンビとバッヂ

クルマは幅が広くて、全長にゆとりがあり、背が低ければ低いほどカッコよく見える。それがカースタイリングにおける法則だ。アルテオンは実質的にフォルクスワーゲンのフラッグシップセダンなので、全長は4865mm、全幅は1875mmある。日本でもっともメジャーな同社のモデル「ゴルフ」に比べてふたまわり以上も大きい。そのうえ、全高は1435mmに抑えているからプロポーションが本当に伸びやか。

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ディスプレイタイプのメーター類

低く構えたフロントマスクもスポーティかつエレガントだし、なだらかに傾斜するCピラーも美しい。そして、アクセントとなるのがフロントフェンダーからテールライトまでつながる側面のプレスラインだ。

この工作精度の高さを感じさせるシャープなプレスラインが、華やかなドレスに添えたネックレスのようにスタイリングを引き締めている。存在感の高さは、お世辞抜きに1000万円級だ。

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アルテオンのリアビュー

「実は、セダンが好きなの。このクルマいいかも」

彼女はそんなふうにほほ笑んだ。

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上機嫌な彼女

このクルマは「TSI 4MOTION R-Line Advance」というグレードで新車価格599万円だけど、ベーシックな「TSI 4MOTION R-Line」なら見た目は同じまま50万円安い549万円。

下世話な表現をすると、アウディ「A5スポーツバック」やBMW「4シリーズグランクーペ」よりも立派に見えるしハッタリも効きつつ、それらよりも割安。実車を前にしてそのエレガントな雰囲気を知ると、とても安いように感じる。そのうえ、彼女に喜んでもらえるならなおのことだ。

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乗り心地良好

メカニズムを掘り下げると値段を低めに設定できた理由が見えてくる。プラットフォームはエンジンを横置きに積むフォルクスワーゲンの「MQB」で、すなわち「ポロ」からはじまって「ゴルフ」や「パサート」と共通のもの。アウディでいえば「A3」や「TT」と同じタイプだ。

いっぽうアウディA5スポーツバックはエンジンを縦置きに積む「MLBエボ」と呼ばれる「Q8」など大型車にも活用するひとクラス上のタイプを採用。そこが大きな違いだ。

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20インチを履く

とはいえ、実際のドライブフィールはそんなことは全く気にならなかった。ホイールの重量増によって乗り心地は粗くなりがちな20インチタイヤを履きつつも、サスペンションはしなやかで乗り心地が良好。そしてなにより好印象なのが、1.7トンの車重が信じられないほどに軽快は運転感覚だ。

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スッと反応する

ハンドルを切るとスッと車体が反応し、しなやかかつ俊敏に曲がっていく様子はまるでスポーツカーのよう。単にスタイルがカッコイイだけでなく、この爽快な感覚を味わうために買いたいと思えるほどである。

「乗り心地がいいね」と助手席の彼女。同乗者には、そう感じてもらえればいいと思う。

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4気筒ターボ
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スターターボタン

ちなみに、エンジンは4気筒ターボで280ps。かなり高性能だ。そのうえ最大トルクが350Nmもあって、しかも1700回転という低い回転域から発生するので反応がいい。ひとたびアクセルを踏み込めばかなり速いけれど、それは彼女を降ろしてから楽しむことにしよう。(つづく)

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彼女に喜んでもらえるなら

(文:工藤貴宏/モデル:阿久津真央/ヘア&メイク:東なつみ/写真:ダン・アオキ)