268周中201周をリードした25号車アウディ。鈴鹿10時間制覇は「ニュル24時間とも比較できない」喜び

 8月23~25日に行われた2019第48回サマーエンデュランス『BHオークション SMBC 鈴鹿10時間耐久レース』。10時間に渡る戦いを制したアウディスポーツ・チームWRTの25号車アウディR8 LMS GT3をドライブしたケルビン・バン・デル・リンデは、鈴鹿10時間制覇の喜びを「ニュルブルクリンク24時間耐久レースとも比較できない」と表現した。

バン・デル・リンデとドリス・バンスール、フレデリック・ベルビシュの3名が操る25号車は、予選2番手を獲得しフロントロウからレースをスタートする。しかしスタート直後に34号車BMW M6 GT3に交わされ、ひとつポジションを落とした。

 しかし、25号車アウディは大きなミスなく、安定したペースで周回を重ねると、フルコースイエローやセーフティカーのタイミング、ライバル勢のミスなどにも助けられ、レース開始から3時間が過ぎたころにはトップへおどり出る。

2019年の鈴鹿10時間、トップチェッカーを受ける25号車アウディR8 LMS GT3
2019年の鈴鹿10時間、トップチェッカーを受ける25号車アウディR8 LMS GT3

 その後はピットタイミング以外では首位の座を譲ることはなく、最終的に2位の999号車メルセデスAMG GT3に対し40.367秒差、268周の決勝レース中201周でラップリーダーを務める圧倒ぶりで、開催2年目の鈴鹿10時間を制し、アウディのRSモデル誕生25周年に華を添えた。

「信じられない、クレイジーな気持ちだよ!」と喜びを爆発させたバン・デル・リンデ。

「とにかく、これまで上がってきた表彰台のなかでもベストなものであることは確かだ。例えばニュルブルクリンク24時間耐久レースとも比較できない喜びだよ」

「去年、(鈴鹿10時間で)3位表彰台を獲得したときも素晴らしい経験だと思ったけど、優勝はまったく別物だね」

「今日勝つことができれば、アウディにとって日本で開催される国際レース初優勝になると、今朝知ったんだ。だから、僕たちの目標は明確だった。最高のものをドイツへ持ち帰ることができるよ」

「25号車は若いドライバー3人が操っているから、経験豊富なドライバーが揃っている他チームが勝つと思っていた人も多いだろう。ただ、僕もドリス(バンスール)もフレッド(フレデリック・ベルビシュ)も、文字どおり同レベルのドライバーで、チーム全員で勢いを発揮できた」

25号車アウディR8 LMS GT3は、レース3時間目以降ピットタイミング以外でトップを譲らず
25号車アウディR8 LMS GT3は、レース3時間目以降ピットタイミング以外でトップを譲らず

「自分が担当したスティントでペースを作り、ほかのドライバーに交代しても、チームメイトがその流れをキープしてくれるんだ。毎回、こういった形で戦えるわけではないから、この週末は貴重な体験をすることができたと思うよ」

 アウディスポーツのカスタマーレーシング部門を取りまとめるクリス・ラインケも「チャンピオンシップにおいて重要な意味をもつこの日本ラウンドで完璧なパフォーマンスを発揮し、勝利を収めることができた」と述べる。

「今シーズンのIGTCは苦しいスタートとなったが、これでマニュファクチャラーズとしては3位のポジションにつけることができた。最終戦の南アフリカでは、年間タイトル獲得を目指すよ」

2019年の鈴鹿10時間を制したアウディスポーツ・チームWRTの面々
2019年の鈴鹿10時間を制したアウディスポーツ・チームWRTの面々