ハースF1、2020年のラインアップはドライバー市場の“ドミノ”が倒れきるまで静観

 ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、将来のチームのラインアップを検討しているが、ドライバー市場が動き出すまで選択肢は明確にならないだろうと主張している。

 今シーズンのハースは、アップデートを投入しながらも謎のトラブルによりうまく機能しなかったことに加え、ドライバーによるコース上での度重なる同士討ちにも対処しなければならなかった。

 ハースがケビン・マグヌッセンとロマン・グロージャンの両ドライバーを2020年も残留させることには多くの人々が疑問を持っており、グロージャンについてはチームを去る可能性が高いと見られている。

 来年はルノーのニコ・ヒュルケンベルグがハースに移籍するという噂があり、エステバン・オコンもメルセデスのシートを逃した場合は、ハースのドライバー候補となるようだ。

 また元ザウバーのドライバーで現在マヒンドラからフォーミュラEに参戦しているパスカル・ウェーレインも、候補のひとりとして取り沙汰されている。

 しかし、ハースの手段が限られていることを考えると、シュタイナーは椅子取りゲームの音楽が止まるまで待ち、誰にシートがないのかを見ることになるだろうと示唆している。

「どのようにドライバー市場が変化するかを把握し、市場が提供するドライバーの中から最善の選択をするつもりだ。つまり誰が移籍可能で誰がそうでないのか、また財政的にチームがそのドライバーを雇えるのかを判断する」とシュタイナーは『Motorsport-Magazin』誌に語った。

「ドミノのひとつが倒れると、他も倒れていくが、まだ何も動いていない。問題なのは最初の動きがいつになるかということだ。だが何も動かないかもしれない」

「まだこれからたくさんのことが起きるはずだ。何人かのドライバーは契約外だが、我々にはどのみち現在市場にいるドライバーを雇う余裕はない」

 シュタイナーはオコンと仕事をする機会があればそれを歓迎するが、一方で元フォース・インディアのドライバーであるオコンにはいくつか不利な点があると見ている。

「1年間レースに出なかったら、当然評価は下がるだろう。1年間視界に入らず、気にかけられなかったのだから」

「彼は過去2年間、レースをしている時は非常に優れていた。彼は現在メルセデスのシミュレーター作業を行なっており、まだF1に関わりを持っている」

「1年目はなんとかなるだろう。しかし2年目以降に誰かに2度目のチャンスを与えるのはより難しくなる。一方で(ダニール・)クビアトもレースを離れていたが、彼は復帰してかなりの強さを見せている」

 オコンがハースに移籍するのに第二の障害になり得るのは、彼のメルセデスでの立場だ。シュタイナーは1年契約は考えていない。

「ドライバーと1年限りの契約をすることは、通常はまったく生産的ではない。他チームのためのトレーニング場にしたくないので、契約は2年以上でなければならない」

 シュタイナーは、現在フェラーリのシミュレータードライバーを務めるかたわら、フォーミュラEに参戦しているウェーレインに賭けるつもりはあるのだろうか?

「彼は2年間レースから遠ざかっているので、復帰は難しいだろう」

「一方で、彼はフォーミュラEでレースをしているから、レースから完全に遠ざかっているわけではない。彼には復帰する意志があるようだ」

「しかし、当然ながら復帰は彼にとって大きなリスクであり、復帰したいのか本人に確認する必要がある」

「それに2年が経つと、チームとしてリスクを取り、誰かをカムバックさせることはことはさらに難しくなる」