メルセデスF1との契約期限が迫るボッタス、ハミルトンとの間に「大きな差」があることを認める

 バルテリ・ボッタスは夢のような2019年シーズンのスタートを切った。期待外れの2018年シーズンから立ち直った彼は、開幕戦オーストラリアGPでメルセデスF1のチームメイトであるルイス・ハミルトンを破り、勝利を掴んだ。

 ボッタスはバーレーンGP後もランキングで首位にあった。次戦ではハミルトンが一時トップに立ったが、ボッタスはアゼルバイジャンGPで優勝し、再度首位に返り咲いている。

 しかしながら、それはボッタスが現在のチャンピオンシップで優位にあった最後の瞬間だった。ボッタスはあと9戦を残す現在、ハミルトンに62ポイント差をつけられている。

「大きな差だ。望むよりもはるかに大きい。でもこれが今の差なんだ」とボッタスは認めた。

「できることはあまりないし、今の時点ではそのことについて考えすぎることはしたくない」

 ボッタスは、「これからも多くのレースに取り組んでいくが、少々難しい状況であることは明らかだ」と見込みを語った。

 29歳のボッタスは、メルセデス傘下ドライバーのエステバン・オコンにシートを奪われる危機に瀕していることを敏感に察知しており、うまくシート争いを回避するためには、パフォーマンスを発揮する必要があることを認識している。

「契約の期限が迫っていることは、決して助けにならない」とボッタスは認めた。

「一部のドライバーは、ぎりぎりの状況下でプレッシャーにさらされているときの方が、良いパフォーマンスを出せると思う人もいるかもしれない。でも僕にとってはそうした事態は助けにならない」

 しかしながらボッタスは、ハンガリーGPのスタート時、ターン2でロックアップして2番手の座をハミルトンに奪われたことは、契約の状況からくるプレッシャーのせいではないと主張した。

「契約についての話があろうがなかろうが、僕は勝利を強く欲している」とボッタスは断固として語った。

「僕はレースで勝ちたかったし、リスクを取りたかった。でもレースは計画通りにはいかなかった」

「大きく違う展開になる可能性もあった。僕たちはあらゆることを、センチメートル単位で話している」

「このスポーツではそういったこともある。十分なリスクのバランスを取り、台無しにしないように激しくプッシュしてチャンスを掴むんだ」

 ボッタスは2週間にわたるF1の公式サマーブレイク中に、シーズン序盤における気迫を取り戻し、2019年後半に向けて“新たなるボッタス”の精神を得るつもりだ。

「(今年の初めには)何に対してもとてもポジティブな気分にはなれなかった。特にF1に対してはね」とボッタスはF1公式サイト『Formula1.com』のインタビューで認めた。

「でも僕はその気持ちをさらなるエネルギーと強い姿勢に転換しようとした」

「自分が感じていることを理解するやり方を見つけたし、自分自身をもっと優先する必要があるかもしれないことに気づいたんだ。結局のところ、キャリアは一度しかないからね」

「気分は上がったり下がったりするが、良い気分でいるほど、より良いパフォーマンスを発揮できるのは明らかだ」とボッタスは指摘した。

「自分自身に、レースをできることがとても幸運なことだと思い起こさせなければならなかった。精一杯やって楽しむ方がいい。永遠にレースをできるわけではないのだから」

「昨年は自分にとって警鐘のようなものだった。それには理由があったのかもしれない。だから僕は違う心構えで、次のレベルのパフォーマンスを発揮することができたんだ」

「そういうことで、僕はずっと先を見据える代わりに、1日ごとに物事を捉えている。そしてあらゆる状況を最大限に活かそうとしている」