【トルク3割増】PCXハイブリッドの150cc版に試乗! スタートダッシュは250並みだ

PCXにハイブリッド仕様が登場した。しかも150cc版である。昨年、国内でもPCX125ハイブリッドが登場して話題を呼んだが実はこちらはインドネシア仕様。排気量アップ+電動モーターの実力はいかに!?
REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
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ホンダ・PCX150 HYBRID……506,520円

ガソリン車の3割増しトルク

 基本的な仕組みは125と同様で、PCXの完成されたパッケージングにACGスターターを駆動アシスト機能として搭載することで、ハイブリッドならではの動力性能を実現している。
 異なるのはパワーだ。排気量的にはたった25cc分ではあるが、エンジンの最高出力は3ps(12ps→15ps)、最大トルクも0.2kg-m(1.2kg-m→1.4kg-m)へとアップ。加えて電動アシスト分の上乗せがあるため、ガソリン車のPCX150と比べてもパワーにして1.9ps、特にトルクに関しては0.44kg-mと約3割増しまで高められているのだ。スペックだけでも違いは明白だが、しかも電動モーターの特性上、瞬間的にトルクが立ち上がるので加速力は抜群である。
 また、前後ディスクブレーキを採用しているのはインドネシアやブラジルなど一部海外の使用のみ。パワフルになった分、制動力も強化されるなど、まさに最強のPCXと呼べる存在なのだ。

125サイズに250クラスのパワー

 出足の良さはさすがハイブリット。125ccに比べて25cc分の余裕に加え、電動アシストパワーが上乗せされたダッシュ力は特筆すべきものがある。そこがガソリン車との違いだ。
 あくまでも感覚的なものだが、最もアシスト力が強く働く「S」モードにすると50km/hまでの加速は250クラスに匹敵するレベル。さらに約4秒間の電動アシストが切れた後も元々150 ccのパワーがあるので、その後の加速にも伸び代ある。高速道路に乗れることも125ccクラスにはないメリットで、高速クルーズを余裕でこなせるレベルとみた。そして、動力性能がアップした分ブレーキ性能も強化され、前後ディスクとABSでしっかり安全に止まれる点も好印象だ。

 では、ノーマルのPCX150との違いはどうか。正直、50km/hを超えたあたりからの加速力は、ハイプリッドとノーマルであまり変わらない気がする。その速度域までくると電動アシストがほぼ無くなるからだ。ただ、再加速では電動アシストが使えるため、たとえば追い越しなどではハイブリッドならではの速さを発揮する。これはギヤダウンによる急加速ができない無段変速機構のスクーターにとって大きなメリットだ。
 PCXらしいしっかりとした車体の剛性感、軽快なハンドリング、スポーティな走りの性能に加え、およそ量産二輪車では初となる“ハイブリット”というステータス感もある。125ccでは物足りないが250ccスクーターでは大きすぎて持て余す、という向きにはぜひおすすめしたい一台だ。

PCX150 HYBRID ディテール解説

リヤ側にもディスクブレーキを装備するのはインドネシアなど一部海外の使用のみ。国内仕様のPCXシリーズにはないハイグレードな装備だ。
シート下のラゲッジスペース。後半部分はリチウムイオンバッテリー用のスペースで占められるがフルフェイス1個は入る。
フロント側ブレーキはシングルディスクタイプでABSを装備。タイヤサイズは前後とも14インチと大径で安定性に優れる。
フロント左側にフラップ付きのインナーボックスを装備。スマートフォンなどを充電できるアクセサリーソケット付きだ。
ホンダの4輪ハイブリッド車と共通デザインのエンブレムを採用することで、さりげなくプレミアム感を主張している。
メーター上部にチャージ&アシストレベル、左下に走行モードとリチウムイオンバッテリー残量などを表示。
ポケットに入れたままイグニションON/OFF、ハンドルロック操作が可能なスマートキーを採用。