ITS機能の活用により、輸送力ならびに速達・定時性を向上させた新型モデルを8月から販売開始

トヨタは2018年3月に販売を開始した燃料電池路線バス「SORA」の改良を実施。交差点の右折時にドライバーへの注意喚起を促す機能や、ドライバーに急病などの異常が発生した際に乗客が非常停止させられるシステムなどを搭載しした。

路線バスとして活用されている「SORA」は稼働率も高く、常に高い安全性が求められているため、今回の改良で多くの機能が追加された。

 まずITS Connect 路車間通信システム(DSSS : Driving Safety Support Systems)により、路側装置と車両の通信によって取得した対向車・歩行者情報、信号情報などを活用し、ドライバーに注意喚起を促す。具体的には右折時注意喚起、赤信号注意喚起、赤信号減速支援、信号待ち発進準備案内などの情報がディスプレイ表示によってドライバーに伝えられる。

 また、ドライバー異常時対応システム(EDSS : Emergency Driving Stop System)はドライバーに急病などの異常が発生した際、ドライバー本人あるいは乗客が非常ブレーキスイッチを押すことで、自動的に減速して停止。立ち乗り・着席中、双方の乗員の安全性に配慮し、路線バスに適した制御を採用している。

 減速開始と同時に、車内の乗客には、赤色フラッシャーランプと音声アナウンスで非常時であることを伝達し、車外や周囲には、ホーンとストップランプ、ハザードランプの点滅で異常を知らせる。

 加えて衝突警報も装備。車両前方に搭載されたミリ波レーダーが、進路上の先行車や障害物との衝突の危険性を検出した場合、ドライバーに警報ブザー及びモニター画面で警告。ドライバーの運転操作による衝突回避を支援します。

 ITS Connect 車群情報提供サービスを活用して利便性も向上させた。車車間通信とミリ波レーダーにより、区間ごとの最大車群台数の範囲内で、車群を構成する車両、順序、車群長などの情報を認識し、ドライバーに車群の台数を通知。さらにバス停発車可能情報として、車群を構成する車両間で、お客様の乗降状況を把握。バス停からの同時発車を支援する。

 ITS Connect 通信利用型レーダークルーズコントロールも注目だ。円滑な加減速を支援する全車速レーダークルーズコントロールを搭載。さらに先行車が通信利用型レーダークルーズコントロール対応車であれば、車車間通信により取得した先行車の加減速情報に素早く反応し、スムーズな追従を可能にする。バス専用道での車群走行時の車間距離の保持、後続車の速度安定に貢献する機能だ。

 そして、ITS専用無線で青信号の延長や赤信号の短縮を路側装置に要求する機能もある。車群走行時には、最後尾車両から青延長の要求を発信することで、赤信号により車群が分断されるリスクを低減する。

 オプションとして、自動正着制御も用意。これは路面の誘導線をカメラが検知し、自動操舵と自動減速により、乗降場の所定位置にバス停から隙間を開けずに停車させ、車イスやベビーカーを利用する人の乗降性を向上させる。