FIA-F4富士:佐藤蓮が2連勝で2019年5勝目。ランキングでのリードを59点へ広げる

 8月3~4日、2019年のFIA-F4選手権第4大会が富士スピードウェイで行われ、第7戦、第8戦ともに佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)がポール・トゥ・ウィンを達成。これで通算5勝となり、タイトル獲得に大きな前進を果たすこととなった。

 メインレースのスーパーGTが、タイラウンドを挟んだこともあり、ほぼ2カ月ぶりの開催となったFIA-F4。金曜日に行われた練習走行では、セッション1では石坂瑞基(TOEI BJ Racing F110)がトップで、セッション2は平木玲次(MediaDo ADVICS影山F110)がトップ。ポイントリーダーの佐藤はセッション1こそ2番手だったものの、セッション2では4番手と、戦況にも変化が生じるかと思われた。

 だが、予選ではコースインのタイミングを遅らせ、ピークを完全にセッション後半に合わせた佐藤が、終了間際に好タイムを連発。その結果、Wポールを奪うことに成功する。

「練習ではあまり調子が良くなくて、とりあえず上位に食い込むことを目標に走っていたんですが、気温が下がったことで調子も少し戻って、スリップストリームもうまく使えたのでWポールが獲れたんだと思います。セッティングも少し合わせて、走りも昨日の悪かったところを改善できるよう意識して、それがうまくはまった感じでした」と佐藤。

 2番手は「練習走行でクラッシュして、モノコックを交換してもらいました」という菅波冬悟(OTG DL F110)が2戦ともに獲得し、第7戦の3番手はルーキーの平良響(FTRSスカラシップF4)が、そして石坂が4番手、平木が5番手となった。

 第7戦の決勝では佐藤が好スタートを切ったのに対し、菅波がやや出遅れてしまう。そして、1コーナーのTGRコーナー進入で平木は後続車両に追突されてスピン。再始動ならず、縁石をまたぐ形でストップしたため、即座にセーフティカーが導入されることとなる。

 2周の先導の後、いよいよバトルが開始。リスタートを完璧に決めて、佐藤はコントロールライン前で、早くも2番手の平良をほぼ1秒引き離す。平良は続くTGRコーナーで石坂に並ばれ、コカ・コーラコーナーでかわされていた。さらに菅波もトヨペット100Rで平良をパス。

 ひとり逃げる佐藤とは対照的に、なおも2位争いは激しく続き、次の周の1コーナーでは平良が2番手に返り咲き、トヨペット100Rでは菅波が石坂をかわす。中盤からは予選9番手だった太田格之進(SRS/コチラレーシング)も加わり、緊張感をなおも漂わせた一方で、その後は順位変動なし。また、序盤のSCランで規定の30分間を超えたため、予定より1周早くチェッカーが振られることとなった。

 逃げ切りなって4勝目を挙げた佐藤は「最初のスタートも、SC後のスタートも特にうまく決まって、そのマージンのおかげでスリップ圏外に行けたので、そのまま逃げ切ることができました。後半になって後ろの集団が迫ってきたのは分かっていたんですが、ミスらない範囲でプッシュしていたんですが、それでもちょっとペースが上がらなくて。それは明日に向けて改善すべきポイントだと思いました」と、勝ってなお完全に満足の様子ではなかった。

 だが、話は前後してしまうが、第8戦は佐藤にとって「今季いちばんのレースになった」という。その理由は平木のリベンジにあった。第8戦は石坂に続く4番手からのスタートとなった平木が、第7戦でタイヤを使わずに済んだことを、大いに活かしていたからだ。

 佐藤はまたも好スタートを切るも、まず勢いで勝ったのは菅波だった。コカ・コーラコーナーで逆転を果たし、オープニングの1周だけでコンマ7秒引き離す。その間、13コーナーで2番手に上がっていたのは平木。その勢いのまま菅波に襲いかかるも、3周目のTGRコーナー、100Rでの仕掛けには菅波は乗らず。だが、その攻防の間に佐藤をも近づけてしまったのは、菅波にとっては誤算だったはず。4周目のTGRコーナーで平木がトップを奪い、ダンロップコーナーでは佐藤にも前に出られてしまったからだ。

第8戦では佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)と平木玲次(MediaDo ADVICS影山F110)による優勝争いが白熱した
第8戦では佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)と平木玲次(MediaDo ADVICS影山F110)による優勝争いが白熱した

 そこからは平木と佐藤の一騎討ちとなり、そのまま激しく競い続ける。9周目の1コーナーで佐藤が前に出るが、10周目のコカ・コーラコーナーで平木は再逆転。そのままガードを固め続けるかと思われた平木ながら、終盤になってTGRコーナーやダンロップコーナーといった、フルブレーキングを要するポイントに苦しむようになり、その様子を佐藤は見逃してはくれなかった。最終ラップのTGRコーナーで隙を突く格好で逆転に成功。5勝目をマークすることとなった。

「平木選手の序盤のペースが良く、これは厳しいかなと思っていたんですが、終盤に向けて彼もタイヤがタレているのを感じていたので、その隙を縫ってポンと行くことができました。最後にワンチャンス射止めることができて、すごくいいレースでした。そろそろチャンピオンも僕自身、意識し始めていて、最終戦前に決めるぐらいの勢いでやりたいです」と佐藤。そして、「すごく悔しいですが、勝てる手応えは得られました」と2位の平木。3位は菅波が獲得した。

 なお、インディペンデントカップでは第7戦をDRAGON(TEAM DRAGON F4)が制し、第8戦では最終ラップにトップ3台が絡むクラッシュがあり、クラス4番手を走っていた佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)が優勝を飾っている。