MotoGPチェコGP:中上、粘りの走りで9位フィニッシュ。「トップ10圏内に戻ってこられてよかった」

 MotoGP第10戦チェコGPで、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が9位でチェッカーを受けた。中上にとって、3戦ぶりのトップ10圏内フィニッシュだった。

 サマーブレイク明け初戦となるチェコGP。中上についてまず気になるのは、怪我の回復具合だろう。第8戦オランダGPでバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と接触し、激しく転倒。左足首を負傷した。第9戦ドイツGPでは痛み止めを服用し、キャリアのなかでも一番痛みのひどかったレースだと称した厳しいフィジカルコンディションのなか、14位完走を果たした。

 中上はドイツGPから入ったサマーブレイクでは回復に専念。チェコGPを迎えるころには、まだ走ることはできないものの「レースをするのには問題ない」ほど回復したという。

 そんなチェコGPは、特に予選日から天候に翻弄された週末となった。土曜日は雨が降ったかと思えばやみ、やんだと思えば降り出す。路面状況も刻々と変わっていった。中上はそんな状況のなか、Q1から挑んだ予選で3番手。Q2進出を逃し、13番グリッドとなる。

 決勝レースでも不安定な天候は続いた。Moto3クラス、Moto2クラスの決勝レースはドライコンディションで行われたが、その後に降り出した雨により路面はウエットに。しかし回復しだした天候のなか、ウエットとドライの入り混じった路面に、判断が難しい状況となる。こうしたコンディションにより、レースはディレイとなった。

 約40分にわたるレースディレイののち、レースはスタート。中上はフロントにハードタイヤ、リヤにソフトタイヤを選択する。序盤から10番手付近を走行していた中上。タイヤはレースの中盤には、厳しい状況を迎えていたという。

「7、8周を終えてグリップが落ちてきました」と、中上は言う。しかしその選択については「タイヤの選択は悪くなかったと思います」とも語る。

中上は中盤以降、ポル・エスパルガロやダニロ・ペトルッチなどとポジション争いを展開
中上は中盤以降、ポル・エスパルガロやダニロ・ペトルッチなどとポジション争いを展開

 中上はグリップが落ちたタイヤで粘りの走りを見せた。中盤以降、10番手をキープしたばかりか、最終的に中上はポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)をオーバーテイク。9位フィニッシュを果したのだ。

「今日は長い時間、ポル(・エスパルガロ)とダニロ(・ペトルッチ)が前を走っていて、このふたりをパッシングしようと全力を尽くしました。終盤、ポルは交わせましたがダニロには届きませんでした」

「今日は10番手をずっと走行することになり、最終的に9位でフィニッシュしました。ものすごくいいという成績ではありませんが、またシングルに戻ってこられてよかったです」

 難しい状況のなか、粘り強いレースで最後にはポジションを上げてフィニッシュした中上。いまだ手負いの状態であることを考えれば、後半戦の始まりとしては悪くない結果だったのではないだろうか。ここから続く2019年シーズン後半戦に向け、さらなる飛躍を目指す。