日産セレナe-POWERをホンダ・ステップワゴンスパーダ、トヨタ・ヴォクシーと徹底比較!〈インパネ/シート/ラゲッジスペース/スペックetc……〉

気がつけばトヨタ、ホンダそして日産と、国内御三家が揃ってハイブリッドミニバンを揃えている。ただでさえ激戦区の様相を呈している国産ミドルサイズミニバンだが、そこへ電動パワープラントが加わったとあって注目度は頂点に達している。ここでは、その主役を張る3台のユーティリティやスペックを写真と数値で横比較してみたい。

※本稿は2018年3月発売の「日産セレナe-POWERのすべて」に掲載されたものを転載したものです。車両の仕様や道路の状況など、現在とは異なっている場合がありますのでご了承ください。

SERENA e-POWER Highway STAR V

ミラーtoミラー:2080㎜ 荷室開口高:480㎜

e-POWERは専用のフロントブルーグリル、リヤサイドスポイラー、エンブレムを装備。さらにHighway STAR系の場合は、前後バンパーやサイドシルプロテクターも専用品となり、全長と全幅はそれぞれ4770㎜と1740㎜でライバル勢よりも大きくなる。

〈インパネ〉オプションのプレミアムインテリアはダッシュボードがレザー貼り加飾となり、ワンランク上の上質感を演出。電制シフトやブルーの起動ボタン、マナー/チャージモードスイッチなどを備えるのがe-POWERの特徴だ。
〈メーター〉7インチカラー表示のアドバンスドドライブアシストディスプレイを標準装備。エネルギーフローメーターなど、e-POWERならではの表示が追加された。
〈エンジン〉ノートe-POWERより出力を25%アップした電気モーター、7%アップした1.2ℓエンジンを搭載。バッテリー容量も20%拡大しており、JC08モードで26.2㎞/ℓという低燃費を実現した。
〈ホイール〉e-POWER専用の15インチエアロアルミホイールを標準装備。凝った形状のスポークが車両側面の空気を整流する効果を発揮する。装着タイヤはダンロップのエナセーブEC300+。
〈1列目席〉(シート高:750㎜)プレミアムインテリア装着車はグラデーション織物と合成皮革のコンビシートを装備。運転席と助手席のアームレストは全車に標準装備される。ヒップポイントはミニバンらしい適度な高さで、視界の良さも抜群。
〈2列目席〉(シート高:810㎜)e-POWERは2列目が全車キャプテンシートに。さらに「XV」と「Highway STAR V」には横スライドと超ロングスライドも備わる。膝前スペ ースは通常で340㎜、超ロングスライドで450㎜まで拡大可能。
〈3列目席〉2列目席を人が座れる範囲で最前までスライドさせると、膝前が260㎜となる広大な3列目席を確保。ペダルの踏み変えが減って挙動が安定するワンペダルドライブの効果は、3列目の乗り心地向上にも貢献する。 
〈フロントドア&スライドドア〉(フロントドア最大開口幅:1050㎜ スライドドア最大開口幅:190㎜)途中で一度停止する二段階開閉式のフロントドアを採用している。一段階目でのボディ側面からの開口幅は約800㎜という数値。狭い場所に駐車した時に気になるリヤのスライドドアの突出量は、ボディ側面から約190㎜という数値に抑えている。
〈デュアルバックドア〉(後方突出量:620㎜)テールゲートの上半分だけを開閉できるデュアルバックドアを備えるのがセレナの強み。ドアを開けた時の後方への突出量は約620㎜と短いため、駐車スペースの後方に余裕がない時でもとても便利だ。
〈テールゲート〉(テールゲート後方突出量:1000㎜ 荷室開口高:480㎜ グリップ位置地上高:1820㎜)テールゲートを全開にしても手が届きやすいよう、少し垂れ下がった状態で固定される。実際にはデュアルバックドアの方が手軽に開け閉めできるので、全開にするのは大きな荷物の積載時に限られそうだ。
〈通常時〉奥行き:500㎜
〈3列目格納時〉高さ:1220㎜ 奥行き:1200㎜
〈最大時〉最小幅:930㎜ 最大奥行き:1770㎜

「XV」と「Highway STAR V」の3列目シートにはスライド機構も標準装備。シートを支えるステーの位置は変わらないが、シートの位置を前に移動させられるので、3列目に人が座れる状態のまま荷室の奥行きを広げることができる。また、左右跳ね上げ式の格納機構も採用。簡単な操作でシート全体を壁側に跳ね上げることが可能だ。リヤサイドウインドウを完全に塞いでしまわないよう低い位置に格納されるため、運転中の斜め後方視界も確保することができる。フロア手前側の大きな床下収納も便利だ。

STEP WGN SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING

ミラーtoミラー:2010㎜ 荷室開口高:390㎜

ホイールベースは2890㎜と三車の中で最も長い。ハイブリッド車はステップワゴン標準車には設定されず、エアロモデルのスパーダのみとなっている。それでも全幅は標準車と共通の1695㎜なので、真正面から見ると他の二車よりほっそりとしている印象だ。

〈インパネ〉水平基調のすっきりとしたデザインを採用。グレードによって加飾が異なり、最上級車は写真のカーボンタイタニウム+シルバーモールディングを採用し、トリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンも標準装備。
〈メーター〉マルチインフォメーション・ディスプレイを備えたオンダッシュメーターを装備。タイヤ角度モニターやエネルギーフローなどの表示にも対応する。
〈エンジン〉ハイブリッド車は2.0ℓの直4エンジンと最高出力184㎰のモーターを搭載。セレナe-POWERとは異なり条件次第でエンジンも駆動を担うシステムで、JC08モード燃費は25.0㎞/ℓだ。
〈ホイール〉スパーダのハイブリッド車は専用デザインの16インチアルミホイールを装備し、サスペンションも専用セッティングとなっている。装着タイヤはブリヂストンのトランザER33。
〈1列目席〉(シート高:730㎜)撮影車はオプションのブラック×パープル本革シートを装備。低床設計のため、シート位置がセレナより若干低いのも特徴だ。アームレストにコンビニフックが付属されるなど、便利な収納や小物入れも充実している。
〈2列目席〉(シート高:760㎜)ステップワゴンも基本はキャプテンシートで、8人乗りのベンチシートは一部のみの設定となっている。頭上空間が極めて広いのが大きな特徴。膝前スペースも最長で約320㎜まで拡大できるなど、とても開放的だ。
〈3列目席〉床下格納式を採用することもあって、3列目席のスライド機構は非採用。それでもロングホイールベースの特徴を活かし、2列目席に人が乗車できる状態でも膝前スペースは最長約230㎜と、かなりゆとりがある。
〈フロントドア&スライドドア〉(フロントドア最大開口幅:1000㎜ スライドドア最大開口幅:190㎜)三車の中で唯一フロントドアが三段階で開くようになっており、開口幅は約510㎜、約800㎜、約1000㎜の順で開き、狭い場所での乗り降りに便利だ。一方、スライドドアのボディからの突出量は約190㎜で、セレナe-POWERと同等である。
〈わくわくゲート〉(わくわくゲート後方突出量:810㎜ 荷室開口高:435㎜)テールゲートを縦に二分割した、通称わくわくゲートを装備。後方への突出量は約810㎜とごくわずかで、手軽に荷物を出し入れできるほか、車両側面のスペースが狭い場合は乗り降りにも使えて便利だ。
〈テールゲート〉(荷室開口高:390㎜ テールゲート後方突出量:1220㎜ グリップ位置地上高:1860㎜)開口高が低いため、自転車のような大型の荷物を出し入れする時にはとても楽だ。ただし、強度を確保するためにテールゲート自体がかなり重くなっているので、普段はわくわくゲートを利用する方が便利。
〈通常時〉奥行き:450㎜
〈3列目格納時〉高さ:1270㎜ 奥行き:1150㎜
〈最大時〉最小幅:890㎜ 最大奥行き:1760㎜

3列目シートの格納方法は、三車の中で唯一、床下格納式を採用。とても簡単な操作で左右分割して格納できるため、乗車人数や荷物の量に応じて手軽に荷室をアレンジできる。もちろんリヤサイドウインドウを塞ぐことはないため、斜め後方視界が遮られる心配もない。ただし、3列目席を格納する時には、取りも直さず床下がシートで埋まってしまうため、そこを収納スペースとして活用することはできない。スライド機構も装備されていないため、3列目席に人が座れる状態で荷室の奥行きを拡大することも不可能だ。

VOXY HYBRID ZS

ミラーtoミラー:2060㎜ 荷室開口高:480㎜

ヴォクシーはエアロモデルに該当する「ZS」グレードの場合、全長は4710㎜、全幅は1735㎜となる。ホイールベースは2850㎜で、ごくわずかな差ではあるが三車の中で最も短い。兄弟車であるノアも同様の設定だが、エスクァイアにはエアロモデルの設定はない。

〈インパネ〉撮影車「ZS」に設定されるブラッドオレンジ&ブラック内装のインパクトは強い。もはやトヨタ=没個性とは言わせない鮮烈な印象を与える。一部グレードはリヤオートエアコンを標準装備するなど、ユーティリティも充実。
〈メーター〉ハイブリッド車は専用オプティトロンメーターとハイブリッドシステムインジケーターを装備。それとは別にマルチディスプレイもダッシュ中央に備える。
〈エンジン〉ハイブリッド車は1.8ℓ直4エンジンと最高出力82㎰のモーターを搭載。動力分割機構を備えたトヨタ独自の熟成されたシステムを採用し、JC08モード燃費は23.8㎞/ℓとなっている。
〈ホイール〉ハイブリッド車の「ZS」にはBBS製の鍛造16インチアルミホイールを標準装備。BBSらしいメッシュデザインがミニバンの足元にも映える。装着タイヤはブリヂストンのトランザT001。
〈1列目席〉(シート高:720㎜)ブラッドオレンジ&ブラック仕様はシートのファブリックも個性的。一部グレードには消臭機能や前席シートヒーターも標準装備される。トヨタも低床設計を徹底しており、シート位置は意外と低めの設定だ。
〈2列目席〉(シート高:730㎜)ハイブリッド車は7人乗りのみで、8人乗りはガソリン車だけに設定されている。キャプテンシートは横スライドと超ロングの前後スライドを備えており、膝前の最大スペースは驚異の670㎜。頭上空間もとても広い。
〈3列目席〉他車に比べてホイールベースが短い分、2列目に人が座れる状態における3列目の最長ニースペースは約150㎜と若干狭い。2列目シートに備わるサイドテーブルは3列目の乗員も使えて、なかなか便利だ。
〈フロントドア&スライドドア〉(フロントドア最大開口幅:960㎜ スライドドア最大開口幅:190㎜)フロントドアの開口はセレナと同じ二段階で、一段階目の開口幅は約600㎜。スライドドアの突出量はヴォクシーも190㎜で、期せずして三車とも同じとなった。ドアの厚みなどから推察しても、これが現状考えられる最低値と言えるのかもしれない。
〈テールゲート〉(テールゲート後方突出量:1050㎜ 荷室開口高:480㎜ グリップ位置地上高:1850㎜)セレナのデュアルバックドアやステップワゴンのわくわくゲートのような機構はなく、ごく一般的なテールゲートを採用。支点をできるだけ車体内側にすることで、後方突出量が少なくなるよう工夫されていることが伺える。
〈通常時〉奥行き:470㎜
〈3列目格納時〉高さ:1240㎜ 奥行き:1200㎜
〈最大時〉最小幅:980㎜ 最大奥行き:1760㎜

3列目シートの格納方法は基本的にセレナと同じ左右跳ね上げ式。だが、写真でもわかる通り、跳ね上げたシートはリヤサイドウインドウの窪みにすっぽりと収まるため、荷室スペースがすっきりと広い。その反面、シートが窓を完全に覆ってしまうため、斜め後方視界はゼロ。また、スライド機構も採用されていないので、フル乗車時においては荷室の奥行きを拡大することはできない。フロア手前側には大きな床下収納が備わり、そちらは3列目席の位置にかかわらず、いつでも収納として使用することができる。