TCR:WRCのスター、ヌービルがニュルに参戦。TCRインター元王者ベルネイは豪州へ

 WRC世界ラリー選手権のフロントランナーで、ヒュンダイ・シェル・モビス・ワールドラリーチームのエースを務めるティエリー・ヌービルが、8月16~18日に開催されるTCRドイツ・シリーズのニュルブルクリンク戦にワイルドカード・エントリーすることが決定。また、WTCR世界ツーリングカー・カップ参戦中のジャン-カール・ベルネイが、TCRオーストラリアにゲスト参戦することも明かされた。

 ヒュンダイ・モータースポーツが本拠地を置くドイツの選手権ということで、今季初頭にもWTCRチャンピオンのガブリエル・タルキーニが登場したTCRドイツ・シリーズに、当初のプランどおりヌービルがエントリーを果たすこととなった。

 現在31歳のベルギー人WRCエースがドライブするのは、同シリーズに参戦する古豪リキモリ・チーム・エングストラーのVIPゲストカーとなり、タルキーニやTCRヨーロッパ参戦中の女性ドライバー、ジェシカ・バックマンらと同様に、ヒュンダイi30 N TCRのステアリングを握ってツーリングカー・シーンでの勝負に挑むことになる。

「僕はこの挑戦を本当に楽しみにしているし、多分少しばかりはみんなを驚かせるパフォーマンスができるんじゃないかと考えているんだ」と、期待を込めて語ったヌービル。

「僕はベルギー育ちのラリーストだし、これまで培ってきたターマック・ラリーでの経験を活かせることを願っているよ」

 また、事前にこのVIPカーでの参戦を実現し、その後は最新WRカーの“テイスティング”も行ったタルキーニからは、ツーリングカー界の師匠として指導を受けたことも明かしている。

「これまでニュルブルクリンクで数回のテスト機会を設けてもらい、ヒュンダイi30 N TCRに良いフィーリングを得ることもできた。それに、このマシン開発を担当した初代WTCRチャンピオンからもドライビングの心得を伝授してもらったからね」とヌービル。

■“JK”はアウディでTCRオーストラリアにゲスト参戦

すでにヒュンダイi30 N TCRのテストも複数回こなし、マイレージを稼いでいる
TCRドイツのレッドブル・リンク戦で同じVIPカーをドライブしたガブリエル・タルキーニ
その後、最新WRカーのテストも経験したWTCR王者は「私の知っているクルマとは何もかも違う」とご満悦

 一方、そのWTCRの前身となるTCRインターナショナル・シリーズで2017年にタイトルを獲得しているジャン-カール・ベルネイは、この週末のTCRオーストラリアに急遽ゲスト参戦することが決定。

 レギュラー参戦するWTCRの愛機と同じく、イプスウィッチにあるクイーンズランド・レースウェイでの第4戦では、メルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)がスタンバイしたアウディRS3 LMSをドライブすることになった。

 TCRインター最後の王者であり、WTCRでの2シーズンもチームWRTとともにレパード・レーシング・チーム・アウディスポーツとして戦うベルネイは、前戦でバサースト1000勝者のガース・タンダーがドライブし、勝利を挙げている4号車をそのまま引き継ぐことになる。

「TCRの新たな“ダウン・アンダー”シリーズに初挑戦できることを本当に楽しみにしているし、これが僕のオーストラリアでのデビュー戦になるんだ」と意気込みを語ったベルネイ。

「この新シリーズのレース映像を見たけど、参戦台数も多くヴァージン・オーストラリア・スーパーカーでタイトルを獲るような実績充分のドライバーが揃っていて、非常にコンペティティブだ。まだ始まったばかりなのに、TCRシリーズとしてもその競技レベルは上位に位置すると思うよ」と、シリーズへの印象を明かした。

「僕はこれまでアウディのTCR車両で数多くのレースを戦ってきたし、マシンへの慣れはまったく問題にならないはずだ。(クイーンズランドの)トラックは6つのコーナーしかなく、とても興味深い。攻略には繊細さが要求されそうだけど、MPCの技術レベルはとても高いと聞いている。オーストラリアに行ってレースできるのを心から楽しみにしているよ」

 8月3~4日開催のTCRオーストラリアは、土曜に予選とレース1が行われ、日曜午後に残り2ヒートが争われる。

2017年のTCRインターナショナル・シリーズ最終年にタイトルを獲得したジャン-カール・ベルネイ
WTCRやTCRヨーロッパなどでチームWRTのアウディRS3 LMSをドライブする
もう1台のMPCアウディは、2007年VASC王者の妻、リアン・タンダーが継続してドライブする