なぜRB26エンジンを捨てたの!? トヨタの2JZ-GTEを換装した掟破りの第二世代GT-R(BNR32)!

なぜRB26エンジンを捨てたの!? トヨタの2JZ-GTEを換装した掟破りの第二世代GT-R(BNR32)!

GT-Rの4駆システムはそのままに前代未聞の2JZスワップを実現!

 

排気量が大きく頑丈だから2JZエンジン換装を決意

一言で邪道チューン。GT-Rにトヨタ最強の直6ユニット2JZ-GTEを積み込むなど、やはり掟破りという他にないだろう。

そんな前代未聞のエンジンスワップを手掛けたのは、チューナーではなくプライベーター。かつてゼロヨン9秒台を叩きだす2JZ仕様の10ソアラを製作してチューニング誌を湧かせていたほどの人物だ。

このGT-Rを製作したキッカケは、もともと搭載していたRB26が度重なるエンジンブローに見舞われたから。走行距離が伸びていたこともあり、ガスケット飛びやピストン棚落ちなど、壊しては修理を繰り返していたそうだ。

そんなとき、ガレージ保管していたドラッグ仕様のソアラを見ていて閃いたのが、ハイパワーな上に頑丈な2JZに載せ換えてしまおうというプラン。試しにGT-R用のオイルパンを2JZに当てがってみたところ、なんとか合体できそうとわかり、このエンジンスワップに踏み切った。

2JZ化するにあたり拘ったのは、GT-Rの武器であるアテーサシステム(4WD機構)を生かすこと。そのため必要不可欠となるのが。フロントデフケースと一体型となるRB26用のオイルパンを使うことだった。

それを実現すべくフライス盤などを駆使してブラケットを製作してそれをエンジンとオイルパンの間にセット。もちろんエンジンマウントもイチから製作した。さらにRB26用と2JZ用のミッションを合体したり、吸排気の取りまわしを一新するなど試行錯誤を重ね、ようやく2JZスワップを実現した。

とにかく下回りを見れば製作の苦労が分かると思うのだが、RB26と2JZでは吸排気の取りまわしが異なるため、マフラーもワンオフ製作してプロペラシャフトをまたぐように配置されていたり、そのギチギチのクリアランスから苦労の跡がうかがえる。

なお、ミッション自体はGT-R純正ミッションを使用しているのでシフト位置もまったく変更なし。本当はBNR34純正のゲトラグにしたかったそうだが、予算の都合で断念した。

「苦労した甲斐もあって、満足のいくマシンに仕上がりましたね。RB26って低回転がモッサリしているけど、2JZ仕様では低〜中回転トルクがかなり太くなりました。これは排気量が3.0Lもある上に搭載したのがVVT-i付き(後期型)というのが大きいんじゃないかな」とオーナー。

もちろん2JZにはキッチリとパワーチューニングが施されている。ヘッドにハイカムを組んだ上、RB26時代から使用してきたトラストT78タービンをヤフオクで購入した激安マ二でドッキング。最大ブースト圧1.8キロ時に700psを発生する。

スロットルはインフィニティ用を流用。2JZ用の純正サージタンクはインマニが回り込んだ形状のため整備性が悪いとワンオフ製作した。インジェクターはサードの800ccタイプをセットする。

重要なマネージメントは2JZ純正とF-CON Vプロで行い、燃料制御はDジェトロ化。トラストVマネージにより可変バルタイも積極的にコントロールしている。

GT-Rチューンにおいては禁忌とも言える2JZスワップ仕様。しかし「RB26あってのGT-R」という固定概念や制約に捕らわれないプライベーターだからこそ生み出せたこのチューンドには、どこか不思議な魅力があることだけは間違いない。